詩人:高級スプーン | [投票][得票][編集] |
一緒に居たら
一緒に居ても
口には出さず
構わずに無視をする
問い掛けられても
目も合わせずに
何でもないよって
笑っては言えないけど
姿勢を崩したまま
本を見ていると
視界の端っこから
君は消え去って
扉の閉まる音がする
半端な平行感覚
隙間のある安全地帯での
生活を続けてる
アルミ缶を潰すみたく
布団が擦れる音
まだ起きてるの
静かな部屋で
まだ起きている
別々に二人で
どこにも行かなくて
どこも行けないなら
どこでも良いんだろ
それは違う
疑心過剰の放置プレイ
触れ合わないで没交渉
キスもない
半端な平行感覚
隙間のある安全地帯での
生活を続けてる
アルミ缶を潰すみたく
辿り着けない苦しみは
君に擦り付けて
無力だと塞ぎ込んでは
その足を引っ張って
泣き声など
聞こえなかった
と一人は言った
一人は無言だった
不干渉に
不感症に
不感傷に
冷めるピザ
別々に二人分
半端な隙間のある生活
アルミ缶を潰す
意味無く