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高級スプーンの部屋


[566] 見習い狸の皮算用
詩人:高級スプーン [投票][編集]

新しいものを
追い掛けるのは
自分の尻尾を
掴もうとするようなもの
過去は常に
最先端にあって
未来に生まれる者ほど
先は長く
辿り着く
その日は遠い

百年早いと
鼻で笑われた坊主は
意地になって
前に前に
手を伸ばす
何かを掴んで
輝く顔
その手を
ゆっくり開くと
そこには
ほこりがあるだけで

和尚の尻尾は
まだまだ
掴めそうにない
先の事しか考えず
足下を
掬われてばかりだと
気付けもしないうちは

2006/05/06 (Sat)

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