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高級スプーンの部屋


[98] 零距離恋愛
詩人:高級スプーン [投票][編集]

ヘッドフォンを
貸して下さい
僕のは壊れているから

ヘッドフォンを
貸して下さい
黒猫の断片のような
背中を向けて唄う
彼女の声が聞きたいから

フェンスを越えても
変わらなかった
望みなんて
落ちてなくて
うずくまって目を閉じた

ヘッドフォンを
貸して下さい
赤犬の断片のような
優しさを背けて唄う
彼女の声が聞きたいから

後ろ向きの彼女は唄う
前を見ないで僕は聞く

ヘッドフォンを
貸して下さい
僕のは壊れているから

ヘッドフォンを
貸して下さい
代わりにはなれないから
君の側に居たいんだ

2005/01/08 (Sat)

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