詩人:芥子、 | [投票][編集] |
風の噂できいた
遠くにいることも
新しい人と
うまくやっていることも
時効だからね
もういいかげんにね。
やっと開封してみた
あの日の手紙
懐かしさとすこしの
恥じらいと
置きざりにしてきた
ものすべて
あなたが丸ごと
きれいに溶かしてた
なんだかとても
不思議な気分よ
いまは幸せなら
それでいいけど。
わたしがまだ不幸とは
決めつけないで
突然の雨上がり
湿った空気が
まとわりつくこの感じ
嫌いじゃないの
連れ添った痛みも
過去の一部なら
愛さずとも上手く
付き合うしかないわ
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年甲斐もなく占いに
ハマったりなんかして
つくづく素直じゃないわ
"運命の人"に
あなたの日付を探してたりする...
期待したなら
叶えてほしい
望み通りの答えが欲しい
結局、背中を
押してほしいだけ
ほんと、素直じゃないの。
でも運命なんて
自分で決めるわ
わたしがそうだといえば
あなたはまぎれもなく
運命の人だから
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素通りしてく
現実は夢のように
ただ受動的な
まぼろしかもって思うような
後ろ髪引かれる
夢こそ現実に似て
体感が心震わせる
錯覚じゃないって確信していた
ときどき少し
わからなくなるの
人には言えない
おかしいと思われたくないから
だけどほんとに
判らなくなってるの
目が覚めたらまず
体を触ってみる癖
まるで幽霊ね
過去すらぜんぶ溶けそうで
未来のありかも
失いそうで
どんどんどんどん
消えてなくなる
忘れてしまう
あの日の嘘さえも
真実になれば
何もかもやり直せるって
実は期待してたけど
虫食いのような日記帳
たくさんの浮き沈みの中に
見え隠れする黒い虫
塗り潰したはずの
あなたの名前だけ
今も上手に
思い出してしまうなんて
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わかんないふりして振り回されてた
愛が欲しくて手に入らなくて
物で満たそうと躍起になってた
その、軸はどこ?核心はなに?
見えない境界線
その一歩を踏み越えた日から
「ここからは自己責任だよ」
言葉は容易に放たれるだけ
そこは無責任社会
コレって現実?夢???
リンク、できない
正常に頭が働いてくれない
日常の出来事の付箋が増えてく
君からの返信が少なくっていく
わかりきってたこと
清く正しくなんて無理
美しくなんて無理
空だって、そりゃ翳る
言葉の嘘をひっくり返して
もしここで潔く負けを認めても
これからのことだって
何ら変わりそうにない
なら、なりふり構う必要はないよ
今夜はすごくきれいな月だし
ヒールが邪魔だよ裸足でいいよ
要らない裾を引きちぎってよ
清く正しく、ハチャメチャに
本当のことを思い出せたかも
責任のない自由なんて
見せびらかすだけ
つまんない玩具だったよね
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恋を識り
恋焦がれ
恋をして
恋破れ...。
孤独よりずっと
耐えがたい
愛のない
日常に
眼を廻す
今すぐ
塞いで
くれるなら
迎えに来て
くれるなら...
今夜は
とびきりの
ルージュで
戦闘準備OK!
だってだってね
言葉は
強がりの抜け殻
ほんとは
今だって
溺れたい
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サングラスかけたまんま
「見通しは暗い」だなんて
フザケたことぬかすなよって
しかもその色眼鏡
他人は3割増しで好く
映るってんだから面白いよね
鏡みてもっかい
顔洗って出直しな
目の冴えるよなあの
青空の感動を伝えるには
いまは総てが乏しいのだ
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世界が何度冷たく凍っても
誰かの温もりはそれを溶かすだろう
愛なんて不確かな言葉より
その魂が証明するだろう
何度も死を願った君がそのたび
死線くぐり抜け上手いこと生かされ
こうして今ここに在るのだって
偶然なんかじゃないだろう
信じなさい。乞うご期待
雨降って地固まる。再来の朝
答えはひとつ。あなたが決める
すべてはひとつ。あなたの中に
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濁りきった瞳じゃ
世界のぜんぶ映せない
鮮やかな恋とか
お決まりの嘘とか
眩しくてイタイ
きみのそばに居たい
もどかしさを知って
大人になるのを拒んでる
取ってつけたよな人生
やるせない感じで
たとえば試練だとして
さらに実験と仮定して
それでもジレンマ
うまく語れないだけ
絶望のフチに立った今
あとは彼女が
背中を押せば完璧
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この箱を壊せないまま
きつく蓋をしたまま
きっとすべてを持って渡るのかな
誰の声も届かない
何もかも遮断する壁と
窮屈な窮屈な世界で
信じたい星空だけを
ただ眺めて祈るように
君がくれた言葉はぜんぶ
覚えているよ
もらった手紙もちゃんと
のこしているよ
でも君はたぶん
忘れてしまっただろうね?
新しい生活で
きっと笑っているよね
もしあの海に沈んで
君が私を思い出してくれるなら
私は悪魔の手をとっても
かまわないんだけど