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春ヱ彗星の部屋


[4] Road of the TENGU
詩人:春ヱ彗星 [投票][得票][編集]

昔はこんなところにも
天狗がいたとじじいは言う
じじいは昔は木こりだが
今はベッドに寝たきりだ

天狗はいつも言っていた
人間たちが羨ましい
自分勝手で羨ましい
わしらにゃそうは生きられない

じじいはすぐに否定した
好きなように生きること
それが一番難しい
一番人を苦しめる

天狗に意味は分からない
じじいの努力は空回り
じじいは多くを語れない
そういや見舞いにゃ誰も来ない

今は森も無くなって
天狗もどこかへ消え去った
それでも天狗がいた道は
好きなように荒れていく

マンション建てりゃ人が住む
道路を作りゃ車が通る
世のため人のため変わる道
天狗にゃそうは変われない

2012/10/03 (Wed)

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