詩人:樂也 | [投票][編集] |
鶏が鳴く
大地と虚空とこの身に響きわたる
営みがあると気づく
世界は確かにめぐり、ここにいる
今朝の声
この高原にも届いたろうか
そっとふく風が
草をゆらしつづける この原に
牛たちがいる
ポニーはどこにいるのかな
地が震える
沼と風と座る岩から響く
生きていると感じる
心臓は早く打ち 僕らは裸足になる
オカリナをふく
ウードも聞こえてきそうだな
強い瞳を ふいていこう
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庭に咲く花
秋風にゆれる 名残の夏日
「今日の最高25℃だって」と電車で誰かが語ってた
永遠に帰ってこないはずの夏がなぜかここにいる
嬉しいな あなたに君に伝えたいな
この秋晴れの太陽を あいつも浴びているかな
庭に咲く花の色をガンミしてると
線路沿いの雑草をガンミしてると
不思議な思いが湧いてくる
お前と熾烈な物語の途中に立ってることを実感する
これから寒くなってっても
同じ花や虫と無限を織りなし
花をかぎ 虫をきき
雪を受けとめていくんだろうな
今は秋
行こうどっかに
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線路沿いの 空き家の横のベンチの下
丸まった紙くずが 雑草に絡まれている
拾い上げて広げてみると 異国の文字 読めない 何かのメモ
ベンチ横の 使われてなさそうなゴミ箱に 入れておこう
どうしてだろう 胸騒ぎがする
そういえばこの間いつものように このボロ屋の上を
吊革ガンミしながら 時速百キロで通り過ぎたときは
点滅した蛍光灯の光が 一瞬見えたような気もする
空の雲 土の匂い サビの匂い
ここでも物語は 続いている
とりあえず さようなら
自転車乗って 駅目指す
風の音 車輪の音 重なって
今日も物語は続いている
とりあえず ありがとう
電車に乗って 仲間に会いにいく
いつものように 胸が高鳴る
今日はどんなことが 起きるだろう
悲しいことも 嬉しいことも どんどんあるけれど
今日はどんなことが 出来るだろう
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今日
机のすみに力強く書き付けた
意味不明な紋様
そのうち
ゴムの固まりになって
どこかに行ってしまうんだろうな
でも ビッグバンを起こすのは
そういうゴミみたいな存在だから
大丈夫
どんどん描こう
生きている今だからこそかける
カスみたいならくがき
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あれからどのくらい経ったのか
無機質なもの
残酷なことを
憎んできたけど
それらすられっきとした存在者だと気づいた
錆びは時が流れるからこそあり
大いなる苦は確かに今ここにいることの証だった
不完全こそが完全だとしたら
迷宮の存在は必然で
それ自体が真
ここは迷宮じゃない
どこだろう
カギもトビラも いらない
もう消えた
大丈夫
ここは迷宮なんかじゃない
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卒業式は雪だった
証書も雪をかぶったよ
世界に一つしかない結晶たちは
溶けたって消えない思い出たちのように
キラキラ光りながら
僕と共に
あなたと共に
世界をめぐり続けていく
だから大丈夫なのに
なぜ?
なぐさみのように雪はいまだにちらつく
高校最後の豪雪の冬に積もった雪は
あなたのぬくもりに惚れた春の息にふれて
少しずつ泪になってゆく
ありがとう・・・
そういえば 南の島に憧れた日もあったな
でも今では
あなたがいる あなたがいた場所すべてが愛しい
また会える日まで
一緒に生きていけるかな
忘れちゃうかな
あなたがいるこの宇宙が大好きです
あなたと出会えたこの世界が好きです
あなたが好きです
好き
好き
好きだーーー!!
とけた雪が泉になるたび
「ありがとう」を贈ります
また、そのうち・・・・
@スベテガアルコノセカイ・・
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人のキズを受けとって
人にキズを受けとめてもらって
「ありがとう」と「ごめん」を繰り返しながら
生きていいんだきっと。
でもうまく言えない
不器用な人も多いから 地球はまわってみせた
ヤミをかき混ぜて 光をかき混ぜて
僕が感じている痛みはきっと
宇宙からのおくりものなんだ
ヤミに隠されたキズも 自分自神の一部
そうやって受け入れられれば 大丈夫なんだろうけど
それでもやっぱり 苦しいときがあるから
あなたにいてほしい いてほしい
存在してくれるだけでいい
願わくば、あなたのキズにもふれさせて・・・
もう出会ったあなたへ
今から出会うあなたへ
ありがとう そしてよろしく
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潮風に吹かれてたたずむ さびたバス停
あの日も今も いくつもの影が通り過ぎる
海のように揺れ動く不確かな心で 今日も僕は君を想う
「君は何を思っているんだろう?」なんて
そばにいれば考える必要もないんだ
人影まばらなバスに 乗り込むよ
水平線より遠い太陽が
思い出の道を照らしてくれる
何度もすれ違ったけれど
今は確かに・・・ ありがとう
このまま世界が終わっても大丈夫
隣に君がいるから
もうなにも考えない
隣に君がいるから
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さっき食べたミニトマトのヘタ
ゴミ箱のてっぺんで蛍光灯を浴びて
光合成をしているの?
タバコの吸い殻に巣くう者たちは
フワフワ輝くホコリと共に
底に沈んだ
この広い意味不明な世界で
確かに存在している
“真のゴミ”なんて存在しない
存在を讃え合い…
カラスよ また空を見せて
なんて
別に見せてくれなくてもいいか
ここも星空だから…
さっき食べたミニトマトのヘタ
色あせてきたけどつまみだして
雨に埋めてみよう