詩人:樂也 | [投票][編集] |
鶏が鳴く
大地と虚空とこの身に響きわたる
営みがあると気づく
世界は確かにめぐり、ここにいる
今朝の声
この高原にも届いたろうか
そっとふく風が
草をゆらしつづける この原に
牛たちがいる
ポニーはどこにいるのかな
地が震える
沼と風と座る岩から響く
生きていると感じる
心臓は早く打ち 僕らは裸足になる
オカリナをふく
ウードも聞こえてきそうだな
強い瞳を ふいていこう
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白い朝もやの空は くすんでてよくみえない
起きだした鳥たちの声も くもってきこえる
僕たちはまだ眠いんだ
目を閉じたまま 意識して空気を吸いこむ
一晩かけて澄まされた霊気が肺に満ちてる
どこかの野焚きのにおいもかすかにまじる
昨日の旅の疲れも癒えぬままの見張り番の仲間が咳払いする
五時半の朝焼けが もやを貫く
みんなで手を合わせ 祈りと感謝と今をかみしめる 世界ありがとう
ああ 宇宙を敬うということは
この旅を敬い 僕たちを敬うということ
僕たちは まぎれもなく宇宙だから
この旅は 世界を救う旅じゃない
それよりずっとすごいこと
「たとえ世界が滅びても」はよくきくセリフ
だから今だれかと何かをわかちあってること
世界を共有してることは
ものすごくすごいこと
世界はほろびない
今日もこの旅をつづける
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この場所に立ち止まっている?
それでも
地面は動いてるし
心臓も動いてる
何もないようにもみえる?
だからこそ
足跡は刻印されるし
シュールな石ころも転がってる
空虚な空を見上げる
何もないわけない
燃えたり 泣いたり
いろんなもの映しては 泳がし受け入れる
大きな 水面鏡
空気をかみしめるように羽を漕ぐ
鳥たちの
その下で
いつさけるかわからない
この大地の上を
シュールな石ころに転んだり
走ったりして
みんなで生き抜いてる
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見知らぬ人へ お元気ですか
僕の名が刻まれたメッセージボトルは
見知らぬふるさとめざし
広い海に ういている
風にゆられ 波にゆられ
魚につつかれ 岩にぶつかり
仲間の元へ
あなたの元へ
旅をしています
Dear Stranger
どこかのだれかへ
お元気ですか
僕は元気です
この手紙が無事届きますように
草々
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雲が夕日を反射し
水たまりたちはシュールに鎮座し
風は果樹園をゆらす
この美しい町も 戦いを包含し
通行人も 無限を抱えてる
「聞かせてよ」
遠い国からきた風が
ほこりっぽい春の田舎道と
かじかむ手経由で
心にしみ込む
「聞かせてよ」
こう言ってる気がするんだ
こう言っててほしい
通行人は立ち止まる 目をとじる
世界が動いてる
通行人の無限もうごいてる
深呼吸とため息が 風になった
この思い 世界に送信したんだ
目をひらくと
足元に
雑草がゆれている
返信早すぎるんじゃないか
さすが(笑)
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空の下 大地の上
今何を思っているのだろう
見上げたものは 泪ににじむけど
決して幻じゃない 確かに光ってる
石に刻まれた 太古の言葉じゃなく
今心の中にある にじむような形の価値は無限
悲しみも喜びも道連れに回る 星のよう
ムダなことなどない
夢よあれ 夢よあれ 今ここに
遠くにじんでも どんなときでも
夢よあれ 忘れない
空の下大地の上 今何を思うのだろう
思わず目を閉じるけど
そっと風ふく 確かにそよぐ
空の中大地の中 今一つになっていく
夢になれ 夢になれ この場から
土つかみ 空を吸い
何をすればいいのだろう?
夢叶え 歌実れ
この 夢のように不確かな、不調和な現実に
確かに響く
歌実ってる
お陰様です
ありがとう
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竜でも鳥でもなく
散る葉に乗って旅をしてみる
言うまでもなく
ひらめいたあと
すぐ地に落ちた
ああ
地面に何泊したろう
ある日
夕日が欠けはじめた頃
だれかが
たき火で葉を燃やした。
こんなに赤く明るい世界を
久々にみた気がする
生きててよかった
星辰が多くなったころ
熱い夜は
灰と煙をうんでいた
こんなに美しい黒を久々にみた気がする
急いで
小さな灰の一片に
しがみついた
ああ
そして
風に黒くとけた
いつの間にか葉はどこかへ行っていた
東で空が赤黒くなり
夜があけた
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夜の闇が深いほど
星の光は激しく瞬き
冬が寒いからこそ
春が恋しく 火が暖かい
例え光を失おうとも
内なる体温感じるから
飛び降りなかった
斬らなかった
今日も生きれたから
明日もたぶん生きれる
夕日に許しを
朝日には感謝を捧げられるなら
怖い物は幻
いい夢をみれると信じて
泣ける朝がくると信じて
今夜も目を閉じる…
暗闇の美しさを教えてくれた
苦しみよ
ありがとう