詩人:夢 | [投票][編集] |
それは
自分が
自分でなくなる感じ
腐った果実が以前のそれと呼べないように
固有の名前がしっくりこない
都合が悪い言葉は偽善だと目を逸らし
人を貶めるために努力する
「人として間違ってる」
という感覚はない
ただ
「固有の存在として間違っている」
という想いだけが募り
やがて世界は腐り出す
それは羽化さえ儘ならない蜉蝣のように
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もしも世界に穢れがなければ
人はもっと自由になれる
もしもカラスが白い色だったら
もしもカモメが黒い色だったら
何が変わっただろうか
何が変わらなかっただろうか
もしも彼にお金があったなら
彼は罪人にならなかっただろうか
もしも彼女が飢えに苦しんでいたら
それでも彼女は名誉を得られただろうか
もしも「もしも」などと考えることが無駄であるなら
僕に自由はあるのだろうか
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人を恨んではいけない
大抵の怨恨は欺瞞に根ざしているのだから
人と馴れ合ってはいけない
大抵の関係は弱さに根ざしているのだから
人を愛してはいけない
大抵の恋愛は錯覚に根ざしているのだから
人と別れてはいけない
こんなにも辛いのだから
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壊れやすい夢だけ集めて
砂のお城を作って
波にさらわれてくのを見てた
砕けた夢を拾って
ダンボールに詰めて
忘れたふりしてた
この前の引っ越しで
押入れの隅から出てきた
いつか見た夢
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這いつくばってでも諦めなければ
いつかどこかに辿りつく
そーゆう単純なのが好きだ
世界は少しだけ残酷で
制限時間つきの問題が沢山ある
だから這って進む人は少ない
立ち上がらなくちゃ失ってしまう
僕は
少しくらい諦めてもいいから
行きたい場所に行きたいです
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事実を言います
この星は自動的に回っています
哀しいという感情は無意味です
そんなのは単なる感傷で
鋭利な理屈の前にひれ伏すだけです
この星は決まった軌道しか歩めません
人は生きたいようにしか生きれません
世界は運命の囚人です
人は自分の感じた以外の感情を感じられません
だから僕らは嘘で汚れていきます
自分の世界を守るために
僕にはそれがどうしようもなく哀しくて愛しいから
意味なんて要らないと思ってしまうのです
こんな僕は自由ですか?
僕らの世界は
くるりくるりと回り続け
きっといつか止まります
だから―――
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自分の心に素直になるのは難しい
泣いている人がいれば助けたいと思う
そこに嘘はない
でも泣いている人を助けることによって
誰かが泣くなら
僕は助けることをためらってしまう
そこに嘘を見てしまう
結局さ
心に嘘をつくといっても
それはそれなりに素直で
心に素直な選択だと思っても
それはそれなりに嘘なんだと思う
特に僕の場合は
だからさ
出来るだけ自分の切り捨てたことを見つめようと思う
世界に素直であるために
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強くなければ生きていけない
優しくなければ生きる資格がない
そんな戯言 ただの痴れ言
ものは言い様 繋がりは信用
僕は弱くなりたくて弱くなったわけじゃない
貴方だって優しくなりたくて優しくなったわけじゃないでしょ?