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重夏の部屋  〜 投稿順表示 〜


[381] <君降る春夜>。
詩人:重夏 [投票][編集]

薄い蒼の闇に咲く淡く白い月
小さく輝きを放つ星の欠片たち


光が闇に消えゆく様を
闇が光に溶けゆく様を
初めて眼にした その春夜


春風が優しく君を撫ぜ
柔らかな色を放ちながら
君は降る


ひと時の切なさが私を包み込み

酔い痴れた 美しきその姿に
酔い痴れた 息を呑み 君の最期に


ギシリと軋むベンチに腰を掛け
見つめた先に浮かび上がるは
霞がかった桜色 つまりは君のこと


”私をわすれないで・・・”と

聞こえた気がした
いや あの時 確かに受け取ったよ

君の声


触れ合う空気が
ひどく甘く薫っていた

ある春の夜の情景






2007/04/26 (Thu)

[384] 幸福のカケラ。
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手のひらに落ちたのは

真っ白な天使の羽根

”一瞬の幸福”



うん 君が好き

  やっぱり 君が好きなんだ

2006/07/08 (Sat)

[385] 諦めること。
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永遠に

届くことのない距離だと

知っていたなら



はじめから諦めていたよ

2006/07/08 (Sat)

[386] 知らずにいたモノ。
詩人:重夏 [投票][編集]

失うことの怖さを
知らずにいたのは

失うことの痛みも
知らずにいたのは


まだ大切なモノに
出会ってはいなかったから


つまり君に
巡り合ったことで

知ってしまったんだよ

2006/07/08 (Sat)

[387] あの瞬間。
詩人:重夏 [投票][編集]

言葉なんかにせずとも

伝えられる術があったなら

教えて欲しかった

2006/07/08 (Sat)

[390] きっと 傍に。
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そっと 

背中を
押してくれる
人がいるから


しゃがみ込むことなく

たどたどしい
足取りながらも

時に躓いたり
なんてしながらも

歩いてゆけるのでしょう
歩いていられるのでしょうね

きっと


2006/07/08 (Sat)

[391] 過去〜現在。
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聞き逃してきた

たくさんの

コトバたちには


どれ程の想いが

込められていたのだろう

2006/07/08 (Sat)

[394] 鴇色の想いを雨に変えても。
詩人:重夏 [投票][編集]

想いが溢れて
貴方に降ればよいのですが

雨のように この想い
貴方に降り注げばよいのですが


 
貴方は きっと
      いいえ 絶対に

傘を差してしまうでしょう?


そして傘を隔て
私の想いは また

貴方から
遠ざかって行ってしまうのですね

遠く 遠く



貴方の衣服に触れることもなく
貴方の吐息に触れることもなく

ただただ傘を伝う
雨の雫のように

流れてゆくのでしょう きっと
流されてゆくのでしょう また


何処までも 

  どこまでも・・・

2006/07/08 (Sat)

[396] ゴール。
詩人:重夏 [投票][編集]

何も見えないから
走り続けられたんだ

目印もなければ
辿り着く場所さえもわからない

だから我武者羅に
走り続けられたんだ


ゴールが見えてしまえば
足は勝手に速度を緩めてしまう

思い返せば
いつだってそうだった



だから
何も見えないほうがいい

ゴールは見えないほうが
きっといい

2006/07/08 (Sat)

[397] 個々が描きあげる絵(人生)。
詩人:重夏 [投票][編集]

幾重にも
重ねてゆく色彩

やがて出来上がる
最初で最後の一枚の絵には


優しさが
浮かび上がるのか

それとも哀しさが
滲み出るのか



温かな色彩が
映えるのか

または蒼の冷たさを
纏い漂わせるのか



私はこの手で
どんな絵を

描き上げるのだろうか

2006/07/08 (Sat)
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