詩人:重夏 | [投票][編集] |
ゆっくりでいいんだよ
歩き出してごらん
立ち止まったままでは
いつまで経っても
動くことなどしない
額(がく)の中の景色のままだよ
だから 歩き出してごらん
いざとなれば 僕がついてる
君の傍らに寄り添って支えるからね
だから 君のペースでいい
歩き出してみてごらん
詩人:重夏 | [投票][編集] |
蒼い空を彷徨う記憶の
結び目は解けたまま
幾度めの季節だろう
巡る想いの粒子は
今も宙を舞い続けているよ
儚い声 蒼い空は
いつかの君を想い出させ
蒼い空 儚い夢は
いつかの僕を
後悔させるばかり
蒼い空に描いた記憶の
鮮やかさが少し痛くて
幾度めの季節だろう
還える場所を知らない涙は
今もここに残ったまま
儚い声 蒼い空は
いつかの君を想い出させ
蒼い空 強い希は
まるで いつかの弱さを
砕いてくれるようなね
強くなる
強くなって見せるよ
そして いつかまた
君のもとに向かうんだ
その手 もう二度と
離さないから、と
抱えきれないほどの
花束 手にして
”君を攫いににゆくよ”
詩人:重夏 | [投票][編集] |
近いようで遠い空が
私を見下ろして微笑んでる
あの空のように
心 蒼に染めて
なんだか 白い雲
掴んでみたくなった
何だか
もどかしくて
何だか
じっとしていられなくて
だから
手を伸ばして 少しだけ
背伸びしてみたんだ
そうしたら
見渡す景色が
ほんの少しだけ広がって
澄んだ空気
手に入れられた
気がしたんだよね
だから
今日も
手を伸ばして
ほんの少しだけ
背伸びしてみるんだ
”おはよう、
今日も一日がんばるからね”ってね
詩人:重夏 | [投票][編集] |
薄紅色の 花びらに
強い願いを 込めたというのに
穏やかすぎる 風が
連れ去って ゆこうと
するものだから
青過ぎる空が 白過ぎる雲が
僕の心には 少し痛くって
貴方は 永遠で
貴方は 刹那だった
この恋 終わるのなら
恋華も心 もすべて
貴方の手で
手折って 欲しかったよ
薄紅色の 花びらに
儚い祈りを 捧げたというのに
優しすぎる 風が
連れ去って ゆこうと
するものだから
碧過ぎる海が 白過ぎる今日が
僕の心には 少し痛くって
貴方は 永遠で
貴方は 刹那だった
この恋 終わるのなら
恋華も 心もすべて
貴方の手で
手折って 欲しかったよ
散るだけの 華と
分かっていたなら
貴方の 手の温度
知るよりも 先に
この冷たい指で
手折ってしまえば よかった
<花言葉>
昼顔、旋花:はかなき恋
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繊細すぎた心と
不器用すぎた指先
優しすぎた言葉の欠片と
透明すぎた君の声音
君の心 気づきながら
目を伏せては
君の愛から
遠ざかろうとしていた
ごめんね...
ごめんね...
嘆くばかりの胸のうち
濁りを増してゆく日々
そして いつか
輝きを忘れてしまうのかな
だけど これはね
きっと
君の手を解いてしまった
刹那への代償
繊細すぎた君と
不器用すぎた僕自身
優しすぎた君の本音と
透明すぎた日々の記憶
自分の心 気づきながら
目を伏せては
僕の愛 君に手渡すことに
怯えていたんだ
ありがとう...
ありがとう...
笑うことなんてもう忘れた
涙は今日も途切れずに
そして 枯れること
知らない涙路を重ねてゆく
だけど これもね
きっと
君の手を解いてしまった
刹那への代償
さよなら...
さよなら...
最後の口づけは
もう 儚いまでの夢に散る
<花言葉>
西洋かりん:唯一の恋