詩人:重夏 | [投票][編集] |
このまま
夢の夢に墜ちてゆきたい
もう君を
探し出したりなんてしないよう
走り出したがるこの足を
誰か 繋ぎとめておいて
月の声なんて聞きたくない
いつだって 君の声だけを
聞いていたかった
涙なんて捨てた
涙なんて無い
夜明けはまだきっと
遥か遠いところ
明日なんて要らないから
ただ君に会いたいよ
いっそこのまま
夢の夢で目覚めたい
もう君を
探し出したりなんてしないよう
我武者羅すぎるこの腕を
誰か 繋ぎ止めておいて
風の声なんて聞きたくない
いつだって 君の声だけを
聞いていたかった
言葉なんて忘れた
言葉なんて無い
夜明けはまだきっと
遥か遠いところ
明日なんて要らないから
ただ君に会いたかった
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色彩を 失くした 指先で
何を 描けば いいの
貴方を 失くした 心には
何を 置けば いいの
灰色の 曇り空のもと
心が痛んで
呼吸が 見つからない
蒼が 恋しいと 想った
貴方が 恋しいと 想った
想い出だけを 抱締めて
何処へ ゆけばいいの
僕は一人
何処へ ゆけばいいの
風の無い 夜でさえ
心が痛んで
呼吸が 見つからない
音が 恋しいと 想った
貴方が 恋しいと 想った
傍らに
貴方の 呼吸が 無いような
そんな 朝なら もう
僕は 欲しくない
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オルゴールの音色さえ
雑音にしか聞こえない
こんな僕に
耳が痛むほどの
静寂をください
君の存在が
僕を生かしていた
君の言葉で
僕は呼吸をしていたんだね
失くしてから
気付くだなんて
いつの日か僕は
僕の名前さえも
忘れてしまう気がするよ
優しすぎる白い雪さえ
涙誘うモノでしかない
こんな僕に
耳が痛むほどの
静寂をください
君の存在が
僕を生かしていた
君の言葉で
僕は呼吸をしていたんだね
失くしてから
気付くだなんて
いつの日にか僕は
僕の名前さえも忘れてしまう
気がしてならないよ
だから
もしも叶うなら
僕の名前を呼んで
もう一度だけ
“君の声を僕にください”
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鮮やかすぎて
痛み 伴ってしまうような
そんな“想い”なら
もう
涙で薄めてしまいたい
それでも
心 描いてしまうのは
水彩画のように
透き通った
”一枚の想い画”
淡く滲む色彩の向こう
貴方とのすべてを
沈めて置ければよかった
沈めて置けたなら
−よかったのにね...