詩人:緋子 | [投票][編集] |
唯一愛される方法だった
それが
突き放される恐怖に負けて
自分の腕を折ったときから
未来は終わってた
私の腕は塵しか生み出せない?
あの子はあんなに綺麗な絵を書くのに
私もあそこに立ちたかった
出来なくしたのは、
まだ幼かった自分自身
塗りつぶしたままの顔
大人になるまで、
もう時間もないの
泣きながら絵を描いたよ
誰にも見せないけど
だって心は嫉妬に塗れて
こんな姿じゃどこにも出られない
子供という言い訳が
完全に通じなくなるまでに
堂々とあなたに捧げられる
絵を描こう
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あす、死のうと思った。
明日、生きようと思った。
明後日、死のうと思った。
見えないことは恐怖。
あたりまえが出来ない、
あたりまえを恐れる、
わたしは変?
だけど自分じゃわからなくて、
ここがどこなのかも
私が誰なのかも
全然、見えなくて
ただ、明日なんていらないと思ってた
だから、
きょう生きようと思った。
本当は一番恐れていたこと。
だから、少しでも近づくために
私、あす死ぬことにしたの。
お母さんごめんなさい。
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夢の中では 笑っていて
夢から覚めると どこにもいない
笑わないでよ
どうせまた 捨てるのなら
捨てるのなら この命
一体何回壁に投げつけた?
怪しい声だけが
ぐるぐるまわる
人の話も 私の話も
誰にも通じない
どこにもいない
勇気がほしかった、
欲してはならない 愛情を
ただ 満たされているからこそ
溢れ出す欲望じゃない
罪まがいな
槍の雨が止んだ頃
差す光は太陽と変わらない
暖かさを持っていると
信じていたから
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あなたの足跡を
少しずつ埋めていった
不確かな、
けれど確かにそこに在る
雪道の足跡みたいに
あなたのいた形跡が
なぜだかあったかくて
涙がこぼれた、
頑張って掘り返して
あなたの足跡を埋めた
周りは私が掘った穴ばかり
傷だらけの胸みたいに
思い出を覆うたびに
痛いほど感情がぶり返す
忘れられない
忘れられない
穴が空く
あなたの足跡を埋めるたびに
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『好きだから』。
その理由を、意味を考えるだけで
涙が出てくる
何を保証に、
何を根拠に、
どうしてそこへ辿り着くのか
変わってく君を、
変わらない君を、
見てるだけで幸せなのだ。
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誰にも迷惑かけないから。
わがままはもう言わないから。
約束するから。
だから、
許しをください。
あたしそれがなきゃもう何をしても駄目になるの
苦しさから逃れても、
罪悪感を感じて
耐えようとするほどに、
苦しさは余計に募る
我慢なんて出来ないよ
だけど色んな顔が浮かび上がる
悲しい顔
呆れた顔
嘆く顔
怒鳴る顔
逃げ場が、ないんです
愛は、窮屈なんです
こんなにも
ごめんね。
弱くて。
ごめんなさい。
我が儘で。
たったひとつ、
"許し"を私に下さい。
それだけで、きっと今よりは
ずっとずっと楽になれるはずなのに。
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どうにかしたい
どうにもできない
強くなりたい
甘えていたい
愛されたい
愛していたい
愛することが、
許されるような人間に
なりたい。
でも
やっぱ、変われない。
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手のひらよりも隠してた
ずっと冷たかった手の甲が
乾いた温もりを感じるとき
探り当てたような腕が
笑いかけるように絡まる
息は白くて顔は赤くて
剥き出しの頬は冷たくて
だけど今は
この腕の温度があれば
それでいいかな