詩人:pereo。 | [投票][編集] |
大きな白は消して
小さな黄色を点けよう
少しずつ
お気に入りの音と
お気に入りの匂いと
いつもの道具を持ち出そう
ひとつずつ
眩しくて眠れない
目を閉じて細く細く
ひとりだけ
少し痛んで
少し暑くて
少し冷たくて
溶け込もう今なら
夜にも溶けるはず
おやすみ
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コーヒーが好きで
うるさいのは苦手で
自分のことが嫌いで
なぜかいつも眠そう
一人では眠れない
怖がらないで私と
怖がらないで手を繋いで
甘いものが好きで
寒いのは苦手で
自分のことが嫌いで
なぜかいつも笑ってる
一人では笑えない
怖がらないで僕と
怖がらないで手を繋いで
不器用な所も
強がりな所も
怖がらなくていい
全部抱きしめるよ
一人の夜でも
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私は流れない涙で
食べられないご飯作って
君に御馳走するから
熟練した手口で
痛みは感じないように
切れ味鋭く
太もものウラ切って
君は流れ出した液で
滑らない肌に刺して
私ご馳走するから
擦り切れた感度で
跡だけが残るように
熱く冷たく
手首のウラ切って
君にも付けようか
ふたりが判る位置に
痺れてるのも
鉄臭いのも
すぐに良くなるから
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いつもの店で
いつものコーヒーと
タバコに火を付けた
わたしはあなたを見て
あなたは微笑んで
わたしも笑っていた
昨日より今の時間が
幸せなんて言わないで
当たり前でしょあなたと
繋がっている今なんだから
いつもの位置で
きみのココアも頼んで
タバコに火を付けた
僕はきみをそっと見て
きみが笑ってたから
僕も笑ったんだよ
今より昨日の時間は
全部捨ててもいいから
当たり前でしょきみと
繋がっていない昨日なんて
今をきみと繋がって
今はわたしと繋がって
それ以外は消えてもいいから
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べつにいいよ
何も失くさないから
僕は空っぽ
一服だけさせてよ
どこを見れば良い?
ぬるい風も つよい西日も
深い 不快 不快
深い 不快 不快
走り出すんだ
べつにいいよ
何も傷つかないから
私は空っぽ
好きって言ってみて
どこを触れば良い?
人の波も 濃い夕日も
深い 不快 不快
深い 不快 不快
走り出すんだ
夜になれば みんな消えた
走り出すんだ 同じところに
同じところに
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空は晴れていましたか
空を見上げましたか
あなたの歩く速さも
あなたの柔らかい声も
みんなみんな
空に溶けていった
この手を握りしめて
そっと引いてほしい
わたしにはまだ一人で
立ち上がる勇気がない
お願い
強く抱きしめて
背中を強く押して
わたしはあなた抜きで
飛べるほど強くない
そばにいて
それだけ良かった
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ひとりぼっち
行けるとこまで行って
後は死ねばいいって思ってた
君へのプレゼントがあるのに
君のとこまで行けない
君の声を頼りに
僕はやっとここまで来た
君は喜んでくれるかな
ひとりぼっち
話したいこと話し切って
後は死ねばいいって思ってた
渡したいプレゼントがあるのに
君のとこまで届かない
君の声を頼りに
僕はやっとここまで来た
君は喜んでくれるかな
君がずっと隠してる
銃で撃ってくれないかな
君は喜んでくれるかな
君は喜んでくれるかな
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午前2時 交差点
人も車もいなくなった
街頭は黄色く
冷たい風が流れる
昼間の世界にはさ
沢山の人がいて
顔も上げられなかった
午前3時 歩道橋
広い道路は静かになった
街頭はちらつく
なぜかとても切ない
昼間の世界にはさ
大きい音が溢れて
声も上げられなかった
ここなら空が見える
いまなら息ができる
このまま ずっと
夜が続けばいいのに
いつまでも一人で
朝が来なければいいのに
午前4時 帰り道
遠くの空が白くなって行く