詩人:pereo。 | [投票][編集] |
痛い記憶を忘れちゃいけない
残酷な光景を焼き付けろ
崩れる音を刻み付けろ
流した涙は小瓶にしまって
血を吐きながら生き続けるんだ
泣き叫びながら生き続けるんだ
もしも記憶を過去として薄れさせ
安らかに幸せになるのなら
そんな人生は嘘だ
そんな人生は嘘だ
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疲れた体
疲れた頭
疲れた目
どこか眠気にも似た疲れが
体中に淡く染みる
溜め息と共に
見上げれば深い深い紺の空
ふと
昼間の熱が緩んだ空気が
少し汗ばんだ肌をあおる
疲れが夜の黒に溶けてゆく
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ずっと
ずーっと
強がって生きてきた
平気なフリをしてきた
いっぱいになって
どうしようもなくなって
そんなボクを
キミは優しく抱きしめて
そっと頭を撫でた
涙が溢れる
もう涙なんて枯れたと思ってたのに
あったかい愛が
胸の傷に染みる
ありがとう
もう少しこのままでいさせて
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黒い部屋でキミは呟く
「ここでは貴方を誰も責めない」
理屈も
常識も
うずくまるボクにそっと囁く
「ここでは何をしても良いんだよ」
法律も
責任も
怯えたボクを抱きしめる
「ここでは何もしなくて良いんだよ」
時間も
記憶も
全ては窓の外
汚い風景と共に
消えていった
消えていった
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人が本物の痛みを感じているとき
麻酔も傷を縫うことも
出来ないのです
ただ出来るのは
うずくまり
くいしばり
呻きながら
ただ時が過ぎるのを待つ
他に仕方が無いのです
そんなときに限って
時は遅くなるのです
ただ出来るのは
そばにいて
抱きしめて
共に泣きながら
痛みを共に感じる
それで痛みが減るわけでもありません
でも他に仕方が無いのです
時が過ぎ
痛みに冷静でいられる様になったとき
初めて人は
そばにいる人に気付きます
人は本物の痛みからは
逃げることは出来ません
出来る事といえば
ただそばにいる事だけなのです
そばにいる事だけなのです
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痛い
痛い言葉
あの日の朝
あなたは
目を少し細め
怖がるように
扉を開け出て行く私に
そっと微笑み
声をかけた
「もう一度、顔を見せて?」
あれが最期だなんて
切な過ぎるよ
なんで振り向いて
あなたを見なかったのか
なんでその微笑に
覚悟を感じ取れなかったのか
なんであなたは逝ってしまったのですか?
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あなたは灰色の嘘をついた
赤、緑、青、黄...
数々の嘘を塗り固めて
あなたはどんどん見えなくなっていった
あなたが
吐いた言葉も
注いだ愛も
汚く灰色に埋まった
どこで間違えたの?
いつから嘘をついていたの?
どうして裏切ったの?
あなたは最期も嘘をついた
「ずっとそばにいるよ」
あなたは最期に嘘をついた。
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えぐった傷は
あなたでは塞げない
優しい言葉も今は痛いだけ
したたる血は
拭っても止まらない
慰めても涙は止まらない
あて先の無い刃は
切り刻み
切り刻み
回り
回り
またここに戻ってきた
ただ生きづらかっただけ
あて先の無い刃は同じ傷をたどる
あなたの声も届かない
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食用の牛や豚はその人生に
随分と手間をかけられ生きるそうです。
微調整された餌を食べ、ハーブを食べ、ビールを飲み、マッサージを受け...
手塩にかけた肉、それはそれは大層美味しくなるそうです。
手間のかけ具合や育った環境で
ランク付けされ値段が決められて売られるんだそうです。
なんだか人間の人生に似ていますね?
何を食べ、何を感じ、どんな環境で育ったか。
親の手料理を憶え、愛情を受け、お金に恵まれ、身体に恵まれ...
そういう人はきっと美味しくなるんでしょうねぇ。
環境のよかった人間は値段も高いんでしょう。
ひょっとしたら牛や豚や鳥なんかより
幸せを浴びて生きてきた人間の方が
よっぽど、美味しいのかもしれませんね...?