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アい兎たヲの部屋  〜 新着順表示 〜


[84] 生きた縫い包み
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ギシュバチュ
ミシミシ

真夜中の

ピシピク
ポテポテ

歩道橋

ファスナーを開けてあげる

出ておいで
優しい子

出ておいで
哀しい子

2012/11/05 (Mon)

[83] 騒がしい秋
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君がいればこの寒さを
なんて言う?

君がいたなら
この気持ちをなんて言う?

道端に転がった桑の実でさえ
きっと何かを話しかけてくるんだろ?

服を突き抜けて肌を刺す
そんな風さえクスクスと笑うんだろう?

秋の色はどんな色?
どんな香り?

枯葉がにこりと笑ってたよ

そこにいるのかい?

ひゅるると隠れているのかい?

2012/11/05 (Mon)

[82] 眠れない色
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そうだったんだ




赤は燃えているようで暖かいね
誰かが言った。

そうだね暖かいねって
あたしも頷く。

まだ言葉も喋れない赤ん坊が
青を見て赤と教えられれば
その人にとって青は赤になるんだ
そんなのいつか気付くって?

そうかなぁ

あたしが見ている赤が黄色でも
それはあたしにしかわからないんだよきっと
あたしの見ている物や色はあたしにしかわからない

誰かが見ている赤色があたしには黄色に見えていても
誰もその違いには気付かないんだよ

間違ってるんだよ

赤い色を見てみんなで赤ってなづけたのじゃなくて


まず赤色って名前があって
それを赤だって呼ぶだけなんだ

ああ
あたしの夜はもう色に食べられて
眠れない



2012/10/31 (Wed)

[81] もう
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やはり君は妖精だったのか
それとも魔法使いだったのか

今思えば君自身がまるで物語のようで

悪態をつくこの口を笑ってつついてくれたね

胸の中の何かが零れ落ちたよ

触れたいと思った
だけど眺める事に決めたんだ

あまりにも君は透明で
あまりにも君は輝いていて

こっそりと後姿だけを
こっそりと香りを

やはり君は妖精だったのか
それとも魔法使いだったのか

最後に聴いて欲しい

まだ君を必要としている人がいる

あたしもその一人

不思議の國の
不思議な女の子

どうか















どうか






2012/07/10 (Tue)

[80] 泣いてなんかない
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手に入れたモノを
アナタは大切に出来ますか?

『欲しくてたまらなかった』

ソレヲアナタハ
大切に出来ていますか?

アタシハ
アナタノモノニハナラナイ

アナタモ
アタシノモノニナラナイデ

息はかかるけれど
キスはしない

体温は感じるけれど
手は触れたりしない

『悪い子だ』ナンテ
言わないでよね

遊びじゃないの








アイシテル









2012/05/26 (Sat)

[79] 立っている為の杖
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ワガママで自分勝手
群れる事を嫌って
強くて自由

こんな奴「あたし」

そうしていられるのは
最低限
あたしはあたしに
自信があったから

それを失くしてしまえば
あたしは
カス以下の何者でもない











2012/02/22 (Wed)

[78] 月に吹く風
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月はただ乾いてて

人々の幻想を写すため
そこに浮かんでいるようだ

空はただそこにあるだけ

繋がりを求めるの時
その時だけにあるんじゃない

絆はただ安っぽく
好きがそれと同じかのように

言葉に拘るのはやはり
あたしが人だからか

それに名前を付けたがる

月はただ乾いてて
クルクルとただ浮かんでる

あたしはただ生きていて
笑って泣いて怒っているだけだ

誰かが名前を付けたがる

誰のためでもない
あたしと謂う物に
















2012/02/19 (Sun)

[77] リミット
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鏡はいつだって理想のあたしを
あたしはいつだってそれが



だって知っていて

あたしはあたしを騙す為
いつだって

自分に

誰かに

嘯いた

誰も側に居ない夜は
ふと
本当のあたしに気付いてしまいそうで

彼に電話した

凍えそうな夜空の下で
彼が幻像のあたしを
心配して声を振り絞る

あたしに騙された彼の話に
あたしも騙される

本当のあたしは
彼にとっての嘘

心は満たされてるのに

涙だけは止められなかった














大丈夫まだ嘯ける





2012/01/22 (Sun)

[76] あたしを生んだ人
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遠ざかって行くのを

ただ‥見ていた

泣いたって仕方の無い事
知っていたから


遠ざかる貴方は

ぼろぼろと‥ぼろぼろと

あたしの心を
優しく締め上げる

もう
姿が見えなくなると

なぜかな‥

お腹の奥から
声にならない切なさが

吸い込んでも
飲み込んでも

唇から零れ落ちるの

枕に顔を押し当てて
力の限り泣いてみた

固く閉じた筈の目に映るのは

貴方の笑顔と泣き顔なんです

もし‥あの時
あたしが嫌だと泣いていたら

貴方は

まだ此処に

いてくれたのかな





2011/11/06 (Sun)

[75] 幸せ
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あれほど忘れてしまいたかった
苦しく切ないあの想い

今はもう

拾い集めては
胸の奥に投げつけるけれど

掠り傷だって出来はしない

強くなったねって人は言うけれど

きっと違う

逃れようの無い切なさ
眠れないほどの苦しみ

それを抱えて泣いていた
あの頃のあたしに

あたしは

もう勝てはしない


そんな気がしてる





2011/10/10 (Mon)
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