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アい兎たヲの部屋


[73] 進化を忘れた生き物
詩人:アい兎たヲ [投票][得票][編集]

死んでしまう程の壁にぶつかって
沢山の仲間達が死んだ

それでも生きよう
どうしても生きよう

そうして羽を持った
そうして鰓を持った

死んで死んで
永い時の中で
ようやく得た生きる力

あたしは
誰かが作った飛行機に乗り
誰かが作った服を着て
つまらないと呟いては
生きたいとも死にたいとも
感じない

暑さに毛を生え変えさせる事も出来ず
快適になるボタンを不機嫌に押す

この快適さはずっと続くだろう

この世界で一番弱いあたしは
幾数年たっても
空を飛べない
水の中で目を開けることさえ
できないまま

進化を拒み続ける
人と言う名の生き物であり続ける事に

ただ

諦めを噛み締めるだけだ









2011/07/17 (Sun)

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