知らない振り
聞こえない振り
見ない振り
本当は何も手に入れていないのに
全てに興味がないような
虚ろな瞳をして
周りを見ている
何も持っていない
何もかも要らない
ただそこに居るだけで満たされるのだから
どんなことを考えて
嘘を吐くのか
周りの人はみんな
溜め息ばかりしている
それしか出来ない振りをしている
むしろそれしかしたくないのか
空いたままの口から
ずっと歌が流れている
その視線の先には
転がった黒のクレヨン
思うのだ
―――そうだこれで世界を塗りつぶそう―――
反対言葉の反対言葉
素直な天の邪鬼
2012/01/03 (Tue)