詩人:OBO | [投票][編集] |
誰も知らない 彼の涙が
彼女の笑顔になる
無理してつくる 彼の笑顔が
彼女を安心させる
彼は 彼女に幸福を運ぶ
陽気なピエロ
望まない役を演じさせられてる
無様なピエロ
顔面に描いた愉快なペイントは
素顔を隠すジオラマ
頬に描いた涙のマークは
誰も気付かないサイン
本当は
本当は
そんな舞台をぶち壊したい
脚本なんて無視して
配役なんて飛び越えて
顔の落書きなんかじゃ
誤魔化せない 恋心がある
誰にも笑う事なんか
出来やしない 情熱がある
ピエロの体が邪魔をするなら
そんなの海に葬って──
それができない
弱さを責める
それをさせない
愛を責める
ヒロインを愛してしまった
脇役の自分を責める
君の幸福に ピエロが必要なら
僕はずっと ピエロを演じ続ける
詩人:OBO | [投票][編集] |
未来はいらない。って抱きしめた
そのかわりに君は
思い出を欲しがって
そのかわりにボクは
何かを手に入れた
全てを失くすつもりだったあの日
かろうじて手に入れたモノは
未だ形を得ないまま
心の周りを旋回してる
結局ボクは
どこか誠実にはなりきれずにいるんだ
繋いだ手なんて
いつかは離れるもの
キスなんてどうせ
一瞬の混じり
それでも
それでもその隙間から
ボクは君を掴もうとした
希望なんかないって唇噛んで
君しかいらないって涙を流して
告白なんてもう
夢の中でしかできない
ボクが君に云える事は
もう何もないんだ
あの日
未来はいらない。って抱きしめたその先に
ボクは
未来を欲しがっていて
手に入れたのは
想い出だった
詩人:OBO | [投票][編集] |
血の通ってない毛布だって
人を暖める事ができるんだ
ずっと欲しかったものを見つけたとしても
手を伸ばす勇気がない
最後の一手だけを留めれば生きられるんだ
自分以外のみんな
違う世界に住んでるみたい
こんな夜が続けば
天使だって死神になるだろう
感謝の心を持たない人間はやがて滅びる
いくら壁をつくっても
見上げれば空があって
雨に濡れて震えた心は
誰かが跳び越えてきてくれるのを待ってんだろ
こんな自分じゃ って足がすくんで
抱きしめることもできないよ
だから
血の通ってない毛布にくるまって
俺はなんとか生きてゆくんだ
詩人:OBO | [投票][編集] |
僕はあなたの陰だった
太陽みたいなあなたの
唯一陰った場所
僕はそこにしか居場所を見いだせないんだ
夏の虫みたいに
光に魅せられて飛んできたのに
僕の存在は今のあなたの輝きを曇らす
本当はあなたの光に触れたかった
あなたの事が好きだった
その陰を取り込んで
僕はどっかに飛んでくよ
だからあなたはその太陽のような光をどうか絶やさないで
その光がないと生きられない人がいる
僕は平気
あなたの光が無くても
生き延びてみせるよ
宇宙は広いんだ
太陽みたいな光も
きっとまだどっかにある
僕は光の中で生きたい
だから
だからさよなら
僕のあこがれた太陽よ
救いはなかった
それでも愛した陰よ
詩人:OBO | [投票][編集] |
ボクはこないだ
呪文をひとつ覚えた
2人にしか通用しない
2人だけが使える
その日かぎりの魔法
2人は目を見て
何度も呪文を唱えたの
臆病な2人の
複雑だった感情
あの日にやっと
解き放たれた
まさに奇跡の極大呪文
夢だとしても
おこがましいのに
たまに現実は
想像を越えてゆく
交われない理由は
いくつもあって
破れない理が
ひとつだけある中で
君とボクはやっと
触れ合えたけど
水と炎が触れ合えば
結果は言うまでもなく
ふたりとも
始めから解ってたこと
あれは奇跡の極大消滅呪文
次がないから
踏み切った
今しかないから
輝いた
別れ際、
もし君が振り返って
立ち尽くしたままのボクを見たら
君の心のはじっこに
ボクがひっかかる気がしたんだ
だからボクは
君と同時に歩いた
もし君が振り返っても
ボクの後ろ姿だけ
君の心には何も残さない
ボクはきれいに消え去るからね
“最後だから”
何度も繰り返し唱えた
ふたりの呪文
ボクの気持ちの方が
少しだけ重かったみたい
あの後
何度も振り返って
後ろ姿を見た
それはきっと
ボクの方だけだ
詩人:OBO | [投票][編集] |
ここに連れてきたのは
あんたなのに
あんたは結局帰るんだ
他に誰もいなかった
2人だけの天国
今となれば
他の誰にも言えない
俺だけの地獄だ
誰か助けてくれ
こっから連れ出してよ
哀愁を武器に誰かの気をひけたとしても
最後まで優しかった
あんたとの想い出は
やっぱ誰にも話したくないんだ
誰か助けてくれ
いっそ憎んでしまえよ
俺をここに残してあんた1人幸せになっても
それは俺が望んだ事でもあるんだ
憎めないよ
誰も間違ってない
早くいなくなれ
子供でもつくって遠くに行ってくれよ
もう見たくないんだよ
息が詰まって
苦しいんだ
大好きなんだ
好きって言ってくれた事に感謝すらしちゃってんだ
同じ気持ちになれた事に感動なんてしちゃってんだ
俺はこの恋を
大好きだったなんて言葉では終わらせない
ありがとうなんて言いたくない
早く遠くに行っちゃえ
俺の手の届かないとこまで行って、そんで
それで、
後悔はしないで。
どうか…
世界で3番目に、幸せになってください…。
詩人:OBO | [投票][編集] |
どんな歌を聴いても
君にあてはめてしまう
あの日を最後に聞けなくなった君の気持ちを
夢中になって探してる
詩の中に投げこんだ2人には未来があった
僕ら一緒にいても
きっと幸せはあったよ
だけど後悔しようもない
選んだのは君で
選ばれなかったのは僕
君が幸せになれるなら
身を引いたのも僕
今は君もこの歌を
同じ気持ちで聴いてる
いつまで同じ気持ちでいられるのかな
出逢った頃に戻ったみたい
毎日苦しいよ
君をまっすぐ見れない