詩人:OBO | [投票][編集] |
この世界に
生まれてきたときに
おとーちゃん
おかーちゃん
もっと先のご先祖様
その人たちから
与えられた
“心”ってやつに
これまで出逢った
多くの人たちが
“色”をぬって
いまの
“自分らしさ”が在る
「本当の自分」を
追求すればするほど
わからなくなるわけだ
「自分」の全部が
「自分以外」で形成されてる
でもだからって
じゃあ僕は誰なんだ?
なんて悲観的な考えは
もうやめた
どれだけ思い詰めて
考え抜いたって
その答えを僕はきっと
見つけられやしない
気付いたんだ
誰かと寄り添って生きてゆくこと
深く誰かを愛すること
きっとその向こうに
求めてたもんがある
深い愛情の奥底に
誰かとたどり着けたとき
僕だけを映すその瞳に
「本当の自分」の姿は
映ってる
それを信じれば
あとは思い切って
人を愛するだけ
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かなわないや
オマエには
かなわないや
ほんのささいな
お願いも
白い旗をあげるよ
一旦 敗北宣言だ
ただし心の奥底で
此処から離れて
東京に行くオマエに
頑張れ。って
心からエールを贈るよ
少しくらい
寂しそうにしろよ
自分自身にさえ
負けっぱなしの戦績で
大きなことなんて
言えないけど
それでも
ふたりの間の7年間は
ひねくれた感情を
まっすぐにした
迷ってたみちすじを
まっすぐにした
いくつかの
大切なことにも
気付けた分
強くなれる気がしてる
伝えたいコトが
あるんだ
今じゃない
いつかだけど
いま思ってること全部さ
オマエはボクの
希望の光
オマエが大好き
待っててよ
また
肩を並べてみせるから
もう
背伸びはしないから
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そのうち伸び始めた
ボクの背丈を無視してさ
心が未熟だ って
オマエは意地悪く笑った
似たものどうし
ボクが子供なら
オマエもいっしょ
陽と陰
ボクが陰なら
オマエもいっしょ
なんてね
勘違いですれ違った
ボクら 同じモノを
見てはいなかった
ボクら 同じとこに
立ってはいなかった
気付いたのさえ
7年遅れで
どれくらい
距離があいたのか
見失いそうなくらいに
遠くを走るオマエ
その背中を見てると
自分さえも見失いそう
少し高いはずの
この肩 並べたいのに
もう背を比べるほど
子供じゃないの
途轍もないさみしさ
口にはできなくて
無我夢中で
オマエの頭に平手打ち
カッコ悪すぎだけど
この距離縮まりはしないけど
ただただ必死で
一瞬でも
あの頃に戻りたい
っていうのも
後悔の種類の
ひとつなんだろうか
昔と同じように
叩き返すオマエ
なんだか
キラキラしてる
時間が経って
変わったんじゃない
最初から別々の道
長く歩いてきた分
ズレが大きくなっただけ
7年ぶりの平手打ち
ケンカの理由は
他のとこにあったんだ
昔は笑って見てたのに
今度はみんな
ボクを責めた
女の子に手を出したら
ダメだ って
笑ってたのは
オマエだけ
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背を比べるときはいつも
お互い バレないよう
背伸びをしてさ
結局 同じ高さで
肩を並べた
何組だったか
覚えてる?
中学2年生のとき
あんまり
人には見せられない
まだ薄っぺらい想いを
恥ずかしい言葉で
綴ってさ
それをボクら
詩と呼んだ
思えば
100は軽く越える
ケンカの回数
理由なんて
どこにもなかった
ふざけあって
じゃれあって
端から見れば
遊びのようで
2人にとっちゃ
本気の本気
毎日 毎時間 毎分
会話をするたび
飽きもしない口げんか
原因も主張もない
そのケンカをみんな
ただ 笑って見てた
ボクの自慢の屁理屈も
オマエだけには通じない
言葉のセンスもスピードもオマエの方が一枚上手
無様にボクが
手を出すと
もちろんオマエも
遠慮はなくて
頭をぶっても
蹴られても
やっぱりみんな
笑って見てた
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なりたい人間に
なること
それが
良いことなのか
わからなくなったよ
憧れに近づくことで
失うモノもきっとある
もしそれが
過去に誰かが
「好き」
と言ってくれた
モノだったら
その人はもう
「好き」
とは言ってくれない
気がするの
それでも
変わりたい って
思ってしまうのかな
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恋をするたび
運命
なんて名前をつけて
人を好きになるたび
キセキ
なんて名前で呼んだ
それを少年と呼ぶなら
君と出逢って
君を好きになって
僕は少年じゃなくなった
ただ、
僕が君を想うくらいに
君は他の誰かを愛してた
それだけ。
ただ、それだけ。
明鏡 明快
正と負の連鎖
ダメなものはダメなの
だったら
だったら君の大事なもの
僕もまもりたい
恋をするたび
運命
なんて名前をつけて
人を好きになるたび
キセキ
なんて名前で呼んだ
遠く 君の声が
かすかに聞こえた
君はまだ少女なんだ
幸せな笑い声が
小さな小さな君の声が
かろうじて
僕の耳に届いた
耳をふさいでるのは
無意識だったんだ
優しさと強さは
まったくの
別モノではないね
どっかで繋がってる
だって もう
擦り切れてしまいそう
ねぇ
君の思い出のなか
これを僕の最期の言葉にしてよ
大好きだったよ。
ありがとう。
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愛の言葉なんて
ホントは誰でも
簡単に言えてしまう
うまく言える人の愛が
強いわけじゃない事
わかってくれ
「自信」なんて
「自惚れ」に似たもの
僕は
持ち合わせてないんだ
まだ今の自分は
愛してはいけないから
だけど
君なら信じられる
君となら信じられる
愛はきっと
言葉で
伝えるものじゃない
わかってるけど
ありふれてる言葉 と
唯一のキモチ を
ひとつに
“ずっと そばにいる”
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人の一生を
季節に例えたとき
春にあたる時期を
「青春」
と呼ぶそうだ
青春から
はじまった一生は
いずれ冬を迎える
この瞼を閉じる
最期の瞬間は
例えるなら冬だろう
悲しい 切ない
いいや そんなことはない
ぬくもりに
一番触れる数が多い
しあわせな季節
しあわせの数は
きっと どんどん
増えてゆく
春の笑い話と
夏の自慢話を
秋は人に聞かせ
冬は自分自身に聞かせてさ
最期は
笑って 自慢げに