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ゼロの部屋


[3] 遠い日の記憶
詩人:ゼロ [投票][編集]

君に会ったのは

僕がまだ幼かったあの日

君に初めて声をかけられたとき、僕はとても嬉しかった

君と日々を共にするうちに

君は僕にとって大切な存在になっていた

君と共にした一夏は、僕の幼かった日々の思い出の中で一際光り輝いている

山吹色に美しく輝くトパーズのように


君と離れてしまうことになったのは

住み慣れてきた家を離れることになったあの日

君と離れてしまうとわかっても、僕は何故だか特別悲しいと思えなかった

別れの言葉もなかった…


君と離れておよそ十年の月日が流れた今

僕はふと君のことを思い出した

懐かしさと同時に切なさがこみ上げてきた

何故あの時涙を流せなかったのか…

何故あの時お別れの言葉を言えなかったのか…


もし再び君に会えて、君が僕の事を覚えていてくれたなら

またあの日のころのように話したい

そして、あまりに唐突の別れを謝りたい

2005/07/01 (Fri)

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