詩人:里雨夜 | [投票][編集] |
いつもより早く家を出た
吐く息は白く
頬に触れる空気は冷たい
まだ眠っている静かな街を一人気を遣いながら歩く
空を見上げると
夜のシンボルが輝いている
少し欠けている彼に
おはようと微笑みかけると
彼は淋しそうに輝いていた
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僕の中で闇は生きている
辛い
忘れてしまいたい
悲しい・淋しい
そういった負の感情を餌に成長し
今では僕の半分を住居としている
蝕むわけではない
引きずり込むわけでもない
ただ、そこにいて
感情を餌とし生きている
僕を守り続けている
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少女は空を見上げました
涙に濡れる清らかなものでありました
少女は空を見上げています
ぽっかり空いた宇宙を見つめています
そうして
少女は空に恋をしました
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開け放した窓から
涼しくなった空気が流れ込む
どこかで焚き火をしている
気がつくと
僕は一年前の教室にいた
まだ騒つく教室の窓から
焚き火の匂いに包まれて
ひとり
友達と帰る君を見ていた
薄れてきた焚き火の匂いに
懐かしい君の姿はない―
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時々思うんだ
僕が消えても
誰も
気付かないんじゃないか
って
時々感じるんだ
どんなに多くの
人と一緒にいても
ひとりだな
って
強く強く僕を掴むんだ
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水面に揺れる月
夜空に浮かぶ月
青空に紛れる月
君は夜空の月だった
僕は青空の月
水面に僕は映らない
君の姿しか残らない
似てるけど違う水面の月は
揺れている