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里雨夜の部屋


[218] 冬に向かって
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空一面に広がる雲の光

濃い杉の緑

淡い草木の黄

葉を落とした枝の白



交ざりあって

あまりに綺麗に映えるから

心に溜めた寂しさが

じんわり涌き出る


まるで

渇いた大地に染み込む

雨水のように




耳をすませば聞こえる雨の音さえ


静かさを際立だせている










今日は

時の流れが

ひどくゆっくりだ



まるで

世界がとまっているかのように





静かに

ゆっくりと

流れている

2009/11/21 (Sat)

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