11月の冷たい雨灰色の空から降り注ぎ山々の葉や通学路とか総ての存在に等しくもたらされる時にはその存在を美化し時にはその存在の哀しみと同調し総ての存在に優しさをもたらすしかし雨は僕を通り抜けていく雨が僕の肌を濡らすことはなく胸の熱を奪うこともなく今日も総ての存在を包んでいる
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