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空渡の部屋


[4] フィルターに朱
詩人:空渡 [投票][編集]

煙草の煙のように
香の香りのように
僕の思考は
吹き出しては上がり
散っていった

フィルターの
かかったような視界の中
灰色の世界の中
ただ漂う思考

この灰色の世界に少しでも朱が挿せばどんなに
世界がおもしろくできるか僕には想像もつかない

僕の思考は
また煙となって上がる

僕は未だ朱を挿してくれる存在を望んで止まない

わかっている
望むだけじゃいけない…
わかっているさ

2004/12/15 (Wed)

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