煙草の煙のように香の香りのように僕の思考は吹き出しては上がり散っていったフィルターのかかったような視界の中灰色の世界の中ただ漂う思考この灰色の世界に少しでも朱が挿せばどんなに世界がおもしろくできるか僕には想像もつかない僕の思考はまた煙となって上がる僕は未だ朱を挿してくれる存在を望んで止まないわかっている望むだけじゃいけない…わかっているさ
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