詩人:ひつじの・X | [投票][編集] |
僕は君を見つめている
僕は君を見つめている
冷たい石と
黄色い花を。
やっぱりこんな日には
雨が降っているのが似合うように思えたから
僕は雨を降らしてみる
雨が降ってきて
ザーザーと、
もしくはポツリポツリと
雨が降ってきた。
僕も
石も
花も
濡れていく
冷たい石
冷たい石は
最近冷たくなった様にも、
最初から冷たかった様にも見える
僕にはよく分からない
僕はこの石は君じゃないな
と思う。
ただあくまで
僕の個人的な印象に過ぎないのだけれども
黄色い花
僕はその黄色い花の名前を知らない
タンポポやヒマワリでは
無いことぐらいしか分からない
その花は
とても静かに
置かれている。
雨に打たれながらも
何も言わずに
静かに
ただ静かに
そこに居る
そう言えば
そう言えば
春という設定だった。
春
春、
桜が咲き、
新しい命が生まれる季節。
そんなイメージ
君が、
冷たい石に、
黄色い静かな花に、
なるには向かない季節
だと僕は思う。
でも
それも僕の個人的な意見に過ぎないのだろう。
春、
君は静かな花になった。