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高級スプーンあと何年の部屋


[69] 白熱の日々
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

まだ始まったばかりなのに
終わってしまった夏が
頭によぎる

狂気じみた
あなたの陽気に当てられて
気持ち悪い
一緒にいる時間は
楽しいはずなのにね
辛いんだ

花火も花見も
思いの外
実際に見た回数は少ない
思い返す度
あと何度見られるかと
いつかの未来を思い
描き
グシャグシャにして
捨てる
今を大切に思えず
吐き気がする
眠れずにいる

かと言って足跡
フリースタイルに進み続け
綴った過去を
振り返る気にはなれない
恥ずかしい人生
枕があれば顔を埋めたい
だから苦しい
夢の中だって

まだ始まったばかりなのに
終わってしまった夏が
頭をよぎる

無邪気に笑う処方箋
あなたの隣にいるだけで
この酷い暑さも忘れられる
はずなのに
気分が優れない

落ち着かないまま
過ぎていく
白熱の



2019/07/24 (Wed)

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