詩人:咲麻 | [投票][編集] |
大人なのに何も出来なくて
子供ものくせに悟った顔をする
本当に、ほんと?
出来ないフリで逃げてるだけで
悟ったフリで背伸びしてる
大人 子供
おとな こども
ただの単語で仕分けして
自分自身を非難する
他人を羨んでみる
疲れるね
疲れたね?
もうフリはいらないよ
笑って泣いて、たまに怒って
それでいい
それでいい、ね
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放課後、窓の外を眺めてた
風に揺れるカーテンでかくれんぼ
意識半分、指先でなぞる文字
ざらざらとした表面にインクの匂い
ふと落とした視線が
キミの欠片をみつける
伝えたくて何度も練習した二文字を
言葉にする代わりに探し出す
指先に触れた物語は行き場を失って戸惑う
色んな物語が誰の為なく存在する
この場所に、
もしもタイムスリップ出来たなら
小さな物語りを1つ
こっそりと置いて帰りたい
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じわじわと纏わりついて離れないこの感触を
全て脱ぎ捨てたい
耳障りなこの音を
全て遮断したい
どんな音楽も交わって悲しい
どんな言葉も交わって打ち消す
どんな感情も交わって苦しい
傘なんて持っていない
とっくに飛ばされてしまったから
傘なんていらない
流されてしまえと願うから
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積み重ねた年月と結果
想い描いた夢と現実
無理に整えた呼吸と鼓動
踏み出した一歩と行く末
言い聞かせた言葉と想い
あべこべに絡まって
力任せに千切れた
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淡い淡い希望は、打ち砕かれる事を知っているのに
飽くことなく、繰り返す
その度、傷付いた振りをして
傷を舐める事が、唯一の確かな実感だった
ふわふわと描いた理想は、遠く諦めた理想
目を瞑りやり過ごした現実は、そこにある逃げられない現実
何に憧れて、何から逃げたかったのか
あるいは何ににも憧れず、何からも逃げなかったのか
ただわかる、それは
こんな人は嫌いだと言い放った存在が、紛れもない自分だということ
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真っ暗は怖いから
今日もつけて眠る
ゆうやけでんき
ちっちゃなちっちゃな
私のゆうやけ
お母さんは消せと怒るけど
お父さんはガキだなと笑うけど
お友達は豆電球でしょ?と的外れだけど
真っ暗はやっぱり怖いから
今日もつけたまま眠る
真夜中、目を覚ました私を
大丈夫と包み込む
私のゆうやけ
私だけのゆうやけでんき
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街中
硝子に写った
あの子の出来損ない
この人だーれ?
数秒間のにらめっこ
硝子の彼女が真似をする
あの子みたいになりたかった?
あの子みたいになれると思った?
あの子みたいになれなかった
あの子みたいになりたくなかった
ただ自分が見えなかった
見つけられなかった
街中
硝子に写った
あの子の出来損ない
ずっと探してた自分は
模写に失敗した駄作のようで
それなのに何故か
ゆらゆらと笑っていた
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思い描いてた自分は
もっとキラキラしてて
もっともっと上手に生きていた
理想と現実は違う
なんて、当たり前の事
言われなくたってわかってる
理想の自分になんて
なれやしないから
なれっこないから
理想すら超えていくよ
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色々な思いを
恐る恐ると不安定に
少しずつ確かに
いくつもいくつも
重ねていった
壊してしまいたくも
抱き締めていたい
不意に見上げては
ここに居るということを、思う