詩人:咲麻 | [投票][編集] |
おかしいものなんか
何も口にしてないのに
胃のあたり
心臓のあたり
何処と言えないところが
ぎゅっと痛い
なんだ
なんだこの気持ち
ドキドキしたり
落ち込んだり
苦しいのに
心地良い
不意に目で追う
目を逸らす
なんだ
なんだこの感じ
泣きたくなるよ
笑いたくなるよ
なんだ
なんだ
ぎゅっと痛い
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形の残らない存在に
どうやって思いを馳せればいい?
歯磨きを忘れた口の中
色づけ作った微笑み
こぼしたオレンジジュース
ベタベタと
まとわりつく
スッキリする方法は
全て流してしまうこと
言えなかった
ありがとうも
さようならも
空に流そう
正解は知らない
正解なんてない
誰かが不幸だと嘆くなら
意地でも幸せだと笑おう
詩人:咲麻 | [投票][編集] |
いつもより賑やかで混雑
くらくらとお酒臭い
力ない人は
借りて来た力を振りかざす
関係ない人は
大きな声で笑う
無関心な人は
苛立った疲れた顔で眠る
どちらまで行かれますか
このまま進めば
帰れなくなる
途中で止まっても
帰れなくなる
目的地は
お決まりなコース
楽しみのない
冒険の始まり
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携帯の裏蓋に貼った
色褪せたプリクラ
今もまだ
剥がせずにいるよ
何処に居ても
探している
来世で会おうか
生まれ変わったら
会いに行くよ
久しぶりって
にんまり笑って手を振るよ
驚いた顔
見せて
そしたらその後で
理由なんて無くていい
ただ少しだけ
笑って見せて
詩人:咲麻 | [投票][編集] |
今がどんなに
苦しくて
悲しくて
辛くても
私は幸せだったって
そう言い切れる
大切なモノを失った
それを不幸な事だと思いますか?
今がこんなに苦しいのは
幸せであったという証明です
涙が溢れて止まらないのは
幸せであったという証明なのです
誰かが不幸だと憐れんでも
それでも幸せだ、と
胸を張って
言える私でありたい
それが私の幸せなのです
詩人:咲麻 | [投票][編集] |
寒い冬が
苦手だけど好きでした。
吐き出す息は白く
指先は冷たく
わざと手袋を
外して歩く
君の頬に触れると
冷たいと決まって怒る
怒りながらも
ぎゅっと私の手を握り
呆れた様な
少し照れた様な
その横顔が、好きでした。
甘えてくっつく私を
言葉では突き放しながら
強く抱きしめてくれる
その腕の強さが、好きでした。
あの日
君の小さな過ちを
許せなかった私は
今でも少し後悔をしています
この季節が、好きです。
手袋は外さない
誰かの温もりもない
それでも
この季節が、好きです。
詩人:咲麻 | [投票][編集] |
悲しい事なんて
何一つとしてない
なのに
不意に泣きたくなるんだ
優しい言葉は
かけないで
どんどん弱くなる自分を
容易に想像出来てしまうから
だけど
しっかりしろだなんて
言わないで
どんどん解らなくなって
自分を嫌いになってしまいそうだから
矛盾だらけ
言い訳だらけ
ぐるぐると毎日
同じ様な事を考えては
消して
思い出す
まとまらない毎日
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手を繋いで歩くカップルにも
友達同士騒ぎながら歩く学生にも
クリスマスカラーに彩られた街並にも
全てに苛々していた
気が付けば
舌打ち
何処に行っても
何処に逃げても
誰かの歌声に
そわそわと落ち着かない雰囲気に
押し潰されそうになる
全ての人が
幸せな瞬間なんて
きっと存在しない
誰かが産まれた時に
誰かが命を落としたかも知れない
愛を誓い合っている時に
裏切られてるかも知れない
幸福に笑顔してる時に
悲しみに涙してるかも知れない
言い出したら
切りが無い
だから私は
この日を呪うよ
浮かれた世界なんて
なくなってしまえばいい
それでも神様は
こんな私を赦してくれるって
そう教えを説いてくれるんでしょ?
本当は少し、寂しいだけ
幸せだねって
誰かの隣に居たいだけ
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アイツが私を放してくれない
ふわふわと暖かい
ずっと包まれていたい
出発の時間が
刻一刻と近づき
そして過ぎる
それでもイヤイヤって
もっと強く纏わりつく
そのまま私は
アイツの誘惑に負けてしまうんだ
ふかふかで大きな
太陽の日を沢山浴びた
大好きな毛布
どんなに抗ったて
アイツには勝てない
弱い私