詩人:煉火 | [投票][編集] |
僕は
僕だけ
守りたい
他には
何も
いらないの
ああ、
信じたら
いけないよ
僕は君を
愛してない
「世界一
君を愛してる」
そんな嘘っぱちに
騙されては
駄目だよ
僕は僕だけを
守るために
生きてる
心も
身体も
なにもかも
守りたい
いつだって
僕の世界の
真ん中は
僕なんだよ
だいすきなんだ
僕はぼく自身が
切り捨てて
振り払う
振り返らずに
笑って
「ばいばい」
抱き上げた
温もりを
手放すことを
否としない
手に入れた
輝きを
掻き消すことも
厭わない
最後に
残るのは
僕を愛する
ぼく自身だけ
それでいい
それがいい
だいすきなの
誰も
触らないで
愛なんて
もう充分なの
詩人:煉火 | [投票][編集] |
さあどうやって
消えようか
跡形もなく?
それとも
まんべんなく
赤を
撒き散らす?
方法は
沢山あるさ
例えば
すりおろした
林檎の果実
例えば
ミキサーにかける
熟れたトマト
例えば
腐り落ちた
真っ黒いバナナ
ああ僕は
どれを選ぼうか
詩人:煉火 | [投票][編集] |
その
瞳の奥に
映るモノすべて
掻き消して
そうしたら
君は
墜ちてくるの?
輝く笑顔
可愛い寝顔
憂う泣き顔
そのすべてが
どうしようもなく
愛しくて
壊したいほど
憎いんだ
消えて
消えて
僕の前から
消えて
僕が
壊して
しまう前に
僕が
壊れて
しまう前に
逃げればいいよ
簡単なことだ
僕がまだ
正常で
在るうちに
さあ
背を向けて
駆け出して
この手の
届かない場所へ
本当は
あいして
みたかった