詩人:無人 | [投票][編集] |
毎日は苦しくて
光探してた 胸の中
忘れない 風景探してた
暗闇の夢の中
記憶探してた いつの日も
忘れない あの日探してた
心流す闇は 答えすら
消える 手探りで
歩く途中 全て迷ってた
流星
流星
詩人:無人 | [投票][編集] |
暗く狭いアパートの部屋
開ければマネキンが笑い出す
どうやら今夜が峠らしい
ベートーベンの苦悩も
バッハの憂鬱も
挙げたらキリがないとテレビニュース
どうやら今夜が山場らしい
夜の都会をどこまで行こうか
そんなのは終わりまで
暗く狭いアパートの部屋
督促状は溜まったまま
何が悲しいって?
死んだ猫に墓を建てれないことさ
夜の都会をどこまでいけるか?
そんなのは終わりまで
詩人:無人 | [投票][編集] |
鼻歌は空に消えて
空は忘れ模様
悲しかった孤独が
怖かった疎外感が
孤独の果てに見たのは
暗く細い道
消えてく空の彼方
乾いた風が吹く
飛び立つカラスの群れは
君が去る予感だった
耳障りな騒音を
叩いて消した
枯木の丘がざわつき
悲観的な屋根は泣く
止まらない身体の震え
それは君の為に
ざわつく枯木の丘は
今はもう見えなくて
さよなら 悲しい調べ
飛び立つカラスの群れ
詩人:無人 | [投票][編集] |
甘美な響きに酔っているヘッドライトは幻
スローモーションの通りは模型の街
嘘を飲み込んでいる都会の中
誰かが笑い声を上げている
月は見えたかわからない
それでも光の洪水はどこまでも伸びる
スローモーションの中 行き交う 行き交う
嘘を飲み込んで真実にして吐き出す
誰かが悲鳴を上げている
誰かに届いたかわからない
それでも光の洪水は流れていく
あのビルの屋上から月は見えたのだろうか?
消えてしまえたらね
時々感じるよ
ブルーグラス
詩人:無人 | [投票][編集] |
四角く切り取られた狭い空 鳥は呟いた 世間が騒ぐほど悪くない 彼の鳥 頭の良い鳥
夜は暗く あまりに暗く
鳥は呟いた
世間が騒ぐほど長くはない
鏡に映る彼は道化師
心に映る彼は愚者
それは両方真実
彼の鳥は呟いた
世間が騒ぐほど君は愚かではない
黙れ 心が歪んだ
偽善者顔の観客は笑顔
隠した顔はどこにあるのか? 失せろ 心が軋んだ
彼の空は狭いのか?広いのか?誰かが決めるのか?
コンクリートの壁は感情が無く あまりに冷たかった
寂しかった悲しかった
そこに理由はない
理由はいらないだろ?
彼の鳥は呟いた
一人の夜は世間が騒ぐ以上に暗い
ある暗い暗い夜
部屋に戻る彼
部屋にいたもう一人の自分 気づけば叫びながら
叫びながら 叫びながら
殴りつけていた
そいつは呟いた
世間が騒ぐ以上に心が痛いだろ?
散らばった羽 無惨な姿の彼の鳥 頭の良い鳥
窓を開けると広がる空
狭く暗い空
何も見えない先 何も見えない未来
生まれた疑問符だけが残った
聞こえる声
世間が騒ぐほどこの世界は悪いと思うか?・・
詩人:無人 | [投票][編集] |
灯台の最上にあるピアノ
影の様な男が一人 弾いている
聴こえる旋律 悲しい旋律
光りが夜の海を照らす
ピアノの音は深海魚を振り向かせた
流れるピアノの音 俯く影の様な男
そのピアノで何を表したかったのか?
帰れよ自分の帰りたい所へ
多分そこには大切な人はもういないんだろ?
望むなら帰れば良いよ
悲しいピアノの音
海はただ夜に旋律をからませて
朝がくればもう彼はいないだろう
だけど今だけは この胸を締めつける
ピアノの音に耳を傾けて
詩人:無人 | [投票][編集] |
ガラスの兵隊
戦場へ向かう
乱れない隊列
偉い人は言った
心は無いから
どんどん進め
心は無いから
心は無いから
ガラスの兵隊
綺麗な目をして
どんどん進む
偉い人は言った
痛みは感じないから
迷わず進め
感情はないから
悲しみも 痛みも
喜びも 怒りも
無いから
割れたガラスの兵隊
たくさんの
たくさんの
残骸
それを見つけた
戦場の少年
破片が涙に見えた
ガラスの涙
偉い人は言った
心は無いから
心は無いから
感情は無いから
感情は無いから
悲しみの世界だから
それは正当に思えた
最後に残った
ガラスの兵隊
透き通った綺麗な体
壊れていく世界の様な
戦場を映していた
詩人:無人 | [投票][編集] |
終わった物語を続けようとした少年は
汚れた手を空にかざした
ハッピーエンドはいらない
呟いた声は風に運ばれた
枯れ葉が舞った
言いかけた言葉はあの日の自分に言いたかった
冷たい冷たい風
空を泳ぐ寒冷鳥は何を見つめてるのかな?
暖かい明かりに彩られた町並み
幸せそうに歩く人達
羨ましかった全て全て
空に 冷たい空に落ちることができたら 俺も寒冷鳥になって 仲間と一緒に飛べたのかな?
俺はなぜ俺なんだろ?
なぜ俺に生まれたんだろ
運命を切り開く力は平等なのか?
少年の目の前を枯れ葉が舞って
冷たく閉ざされた空に落ちていった
詩人:無人 | [投票][編集] |
街角を曲がると
そこは星と夜の世界
夜空は幻想に浸り
見慣れない惑星に
角が生えた蛇
時間は虹色
流れる星にいる
サンタクロース
闇を切り裂いて
星屑を散りばめていく
星駅で光特急を待つ
近くの惑星で一角獣を釣る熊が手を振る
夜空は輝きを増す
星屑レールが輝き
やがて光特急が来る
無人の駅に一人
イルミネーションフィッシュの群れが目の前を横切る
サヨウナラ
光特急に乗り込む
車窓から星と光りの間に過去が映る
目を閉じて瞼の裏に幸せを描く
光特急 無限地獄行き
静かに走り出した
詩人:無人 | [投票][編集] |
曇り空 憂鬱
目眩は眩暈で 憂鬱
胸苦しい真昼の街
溢れ出る記憶の残骸
眩暈を覚える比丘尼坂
誰かいるのですか?
不安が行き交う真昼の街
滑稽な私は
何もできず
ただ真昼の
緩やかな坂に
立ち尽くすばかり