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無人の部屋


[16] 夏の夜
詩人:無人 [投票][得票][編集]

祭囃子が聴こえ
夏の夜は朧げに浮かび上がる
提灯が幻を映し
ざわめきは闇に絡む

獲物を探す獅子は舞い
知らん顔の宮司

乱れる提灯の明かり
捕まれた手
振り返る瞬間
見えた過去

誰より大切な人
笑った顔に重なった獅子の舞い

それは夏の幻
二度と見ることのない幻


気がづけば都会の中
立ち尽くす夏夜
私の代わりに
蝉が泣いてくれた

2011/08/09 (Tue)

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