詩人:アサスケ | [投票][得票][編集] |
私の胸の奥のドア
ずっとあけるつもりはなかったのに
よりにもよってどうして
あなたが鍵を拾ってしまったの
二人で一緒にあけたの
一緒に中に入ったの
真っ暗闇で
誰もいなくて
甘ったるくて温かいの
天使は笑ってくれないけど
天国みたいに気持ちよくて
くせになる
抜け出せなくなる
だけど
どこにも窓はなくて
息苦しいの
あなたと私二人だけ
でも
顔が見えないの
それでもかまわないと
あなたに触れるたび
誰かの涙が降ってくるの
私知ってるの
あなたが少しだけ
ドアをあけてきたこと
あなたと私二人だけ
他に何もない部屋
それでじゅうぶんなのに
あなたは今日も
この部屋を出ていく
私はやっぱり
鍵を返してと言えなかったの