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シンラの部屋


[130] 夏が行ってしまう
詩人:シンラ [投票][得票][編集]

天の川
蛍の浮遊 情景


嵐のような蝉時雨


読みかけて
閉じた本

金魚の絵葉書

朽ちた紫陽花


削った氷に
赤いシロップ


けむる夏草


稲光


夕立が土を
たたく音






まだ
何もかもを置いたまま


夏が行ってしまう



私の影だけ残したまま


夏が行ってしまう



駆け出すこともできないまま






入道雲が消えていく

2014/07/28 (Mon)

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