何も無かったんだこの砂の上ただ波だけが寄せては返しを繰り返す愛おしさは幻胸に手を当てて貴方を想えばカタチの無い物は指をすり抜けて行くそれでもまだ諦めきれないのは貴方がそこに居るから微笑んでいるから――
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