詩人:村和緒 | [投票][編集] |
暗く雨降る
夏の青嵐の前にポステに言っておいてよかった
六差路をずっと南に行き西へ入る。ここには
ポストの近くに金魚水槽が
そして西へ奥へ
老夫婦が居る
渡す渡す名乗る名乗る
元ミスです、いや違った「じゅうゆう不動産です」
「りほーりほー」と私は元恋人の名を叫びながら、
この白い犬は今日は吠えぬが、眠たげで
夕暮れに来ればむしろ目覚めて居るのだろう
夕暮れの記憶が鮮明に
引きかえし傘の掛かったポストへ
ドッグキャットの車両だ
大雑把に見ると村上龍だと思った
東へ向かうと丹羽外科が見えて来るよ
東へ東へ
今日はこれで止めておこう
北上する
車の荷部が閉まる
前方でポストのがさ入れが始まる
やっと着いた交差点で
東へと方向転換
南下してしばらく家が近付くと
「どけ」か「わけ」か知らぬが
再びがドアがシュリーセン(閉まる)
そして三度東方へちょっと行くと
家へとたどり着く
インスタントカレー食べて
白薔薇とフリージアと共に
写真を撮って貰って終り
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飲みに行った後に寄ったコインランドリーで
併設のクリーニング屋が丁度終わろうとして居た
二箇所のシャッターが
閉まるにあたり
東側が取り掛かられるると
少し戸惑う様に(固かったのだろうか)
二段階に分けて
南側に取り掛かると
滞り無く仕舞ったのだが
私は女性誌の4月16日号
再び坂口良子の死亡記事と出会って仕舞い
鉄板の思い出靴の思い出を引き出したのであった(アピタよ)
程無くして姉のコインランドリーでの洗濯は終わり(毛布だろうか)
そしてまさに終ろうとした時に
再び南側が開き仕舞ったのであった
なんだまだ帰って無かったのかと開き初めに
音以上に驚きの声を発して仕舞った
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私の左手の人差し指が痛むと
19時03分、波の時間だった
私の家の古代のチャイムが
鳴り響く頃定期演奏会で
スリッパが無くなる
11月25日に白い墓が建った
私はその墓をくり抜いて
シャープペンシルの芯を入れて置く事にした
12月2日に帽子を脱がされるものも埋葬しておこう
とにかく12月18日奥歯が痛み
12月19日に人差し指が痛んだ事を明記しつつ
私は壁土の埃が付いた本がとても気になって
イヤホンを外したのだった
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父は帰ると風呂場へ直行し
水浴びをする
冷凍庫の氷を手づかみし
麦茶を徹底的急冷し飲む(16時半〜。帰宅後)
トイレに入れば踏ん張り続け
会社法の択一六法の委員会制度
読んで居ると電車の汽笛が激し
ほうほうのていで出て来る(13時5分以降)
試験が終わると私は一段抜かしで降りる
薄ピンク色の服の男と期せずして
競争となり外へ出れば蜻蛉の大群
石畳の上を乱舞する
私は上前津で降りる所を思わず東別院で
降りて仕舞った(昨日16時前後の出来事)
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風呂場で風呂用意に栓を閉め
ボタンを押せば湯が流れる
台所の灯が消える
母の引く紐はキッチンを暗闇にする
隣にある風呂場はひとたまりもなく
自家の光を用意せぬ弱みが
暗闇を一層冷たいものに変える
想えば昨日の脱衣場での姉の滞留が思い出される
もっと遡(さかのぼ)れば姉の下着が
勝手に脱衣場に付いて来た過去も思い出される
そして今日は僕はラジオを忘れるんだ(脱衣場に)
上にいた私は
父の為にトウモロコシの食べカスと図書館の本を
食べカスはキッチンへ
本は隣の部屋へと移した。
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翼の生えたバイクが
私の左足のくるぶし付近を襲(おそ)い
シャッターが何度も降りて来る
母が手に持って居る物を
誘導する パジャマを洗濯かごへ
白くて 今年に変った格子の洗い物受け
へ(え)と朝は。 夜はCONVERSEの半ズボンを
汚れに着目して。 洗濯受けへと
導く母。 手にある半ズボンが朝同様に
母の導きを待ち受けている
木曜日の水が飛んでくる「クン」
翌日粘りだして眼鏡を浸食する
呼鈴に反応する屁に反応するシャッターを
睥睨して居る。
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バイクが太陽に溶けて
マーガリンとなり
食パンに塗られる
海が太陽に溶けて行く
ランボーが永遠を夢想した様に
全ての海を太陽が吸収した時
血だ真っ赤な血が「ま」の文字に彩られて
顔が白く
ヘルメットを出ている
唇が突き出て
ドイツ語のウムラウトを発音しそうな程に
唇はもはやくちばしの様に突き出て
私の記憶を底からせり出させる
ああ無駄のない自然よ
御身女体、またの名をマリア
或いは月の神ディアナ
ダイアナと遊ぶアンに私は食指を伸ばす所で
この詩を擱筆(書き終える)する事にしよう
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2012年7月17日(火)風呂場の脱衣所で姉のパンティーが
ついて来た
自分の風呂道具一式の一番下に
あった
どうやって持って来てしまったのか考えた
次の日私は信者978名と自殺した
カルトリーダーをWikiで調べて居たら
首を縄でまかれる様に
左あごらへんが鋭く痛む
長く多く痛む
私は死者を悼んだ(川柳の投稿も)
他人の作品へのレスも精勤しようとした
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語気を荒げて居ると
飛び込む本がある
私の頭頂部が階段の天井を突く頃に
ラマルクの用不用説をとく僧が
その本を頻りに勧めながら。
私は季語辞典をお湯に突っ込ませながら
階段の天井に頭をぶつけた時に
モーツアルト魔笛を聞いて居た
魔笛のスクリプトが水分を吸って膨張してきたので
図書館から帰った後に
ブラームスのピアノ協奏曲第2番を寝ながら聞いて居ると
ひたいにうこんの力がみなぎって来て私の前を一輪車に乗った
小学生が通過してきて私をタワーへと登らす
語気を荒げて何も言い事は無い
小学生が怪我をして
護摩壇の前でお祓いを受ける
そこにラマルクの用不用説を説く僧が現れて
頻りに季語辞典を読むことを薦める
モーツアルトの魔笛は告げる
本の内容をしき写しするよりは
ちょっとは改変して自分なりの言葉で書いた方がいいと。
でもそれも時と場合によりけりなんだよなと。
ブラームスのピアノ協奏曲第2番は告げた、ひたいから。