詩人:村和緒 | [投票][編集] |
乗り降りする人も居ないのに扉が開くと
寒いなあと思うが電車を降りると
私は行列のしんがりに居る十二月は
師走とも言うし十二月の後に再び一月に戻るから
月の数字が極まる(ラストナンバー)だから極月とも言う
福耳でいらっしゃる野仏様の周囲には赤のまま(犬蓼)が生えて
居るのを見ながら帰って来ると
家では乳房程の張りがある卵の黄身を使って
卵御飯を作って食べた。寒卵は健康にいいそうだ
再び外へ出ると路地販売で冬菜が売って居る
冬菜の青さが空の青さも覆って居る様だ
以下5句を参考に詩作しました。
乗り降りのなきドア開く寒さかな 水戸吐玉
行列のしんがりに居る十二月 くんせい
福耳におはす野仏赤のまま わらび
乳房ほどの張りある黄身や寒卵 恥芽
冬菜売り空の青さも包みをり 綾