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くじらの部屋


[5] cloud castle
詩人:くじら [投票][編集]




光を吸い込んだ真っ白な雲

その内側に黄金色を膨らませる



音もなく広がる夜明け
一日の始まりに
込めた願い




温かい碧空は

まだ鳴り止まない
冷気を運ぶ風に一時
落ち着きを取り戻させる


束の間の「春」



一色の目映さと美しさを知る


時間が
浮かぶ白い雲に
命を与えたみたいに

膨らんだり引き伸ばしたり
ちぎれたり


空というキャンバスに
白一色でデッサンしてゆく


光の隙間に並べられた影も
またひとつのアートのよう




僕の心もあんな風に
自在にカタチを変えてゆけたなら


もっと自由に自分を
表現していけるのに



まだ迷ってる?


黒く広い宇宙に浮かぶ
蒼く小さな粒の中で



辿りつく場所は決まってるのに


行き先は決めたはずなのに




自然の猛威は
まだ僕らの前に
腕組みをして立ちはだかるけど


穏やかな日がいつか訪れると



刻み込まれた記憶を頼りに


信じていられるから
信じ続けてゆけるから





高速で回転する
この地球という球体から
振り落とされずに


安心して
立っていられるのかもしれない





ちれぢれになった
あの雲を眺めて


この心を投影している



またくっついて
ひとつの大きなカタマリになって


未来と繋がった空を
膨らんでずっと遠くまで



夢と希望を
柔らかな風に織り込んで



飛行機雲みたいに
まっすぐに正直に






僕ら手を繋いで







泳いでゆく





2013/02/04 (Mon)

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