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タキシード詩者の部屋  〜 投稿順表示 〜


[104] 日歩
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止まるか 歩くの
判断を迫られて
仕方なく足をあげている
何をしたら良いか
わからなくても
暇も時間もつぶして
ただ代償を握ることで
忘れさせてくれた
振り返ることなら
いくらでもできるけど
そこには
居場所なんてなくて
夢も目標も忘れて
ここにいるしかないの

寄り道の度に
ほんの少し
幸せを捕まえて
数えられないものを
置いてきた
もう気づいている
目的地は
どこかにあるけれど
そこは頂上ではないと
ただ広いだけの広野に
山あり谷ありのこの道が
なぜかこうも
愛おしく感じてしまう

私が目指すのは
そこであり
ここであり
何よりも大切なのは
こうして進むこと
ではなく
前を見ているという
ただその事実だと
思える明日に
たどり着いてみたい
そんな明日を
明日も夢見ると
わかってはいても
明日を
今日を夢見る

2009/06/10 (Wed)

[105] 問1 人生を書きなさい
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解答用紙は
大きいようで
小さくて
消しゴムも
計算用紙もない
手書きの筆記試験です
鉛筆を折るのも
鉛筆を削るのも
みんな自由ですが
一本しかありません
採点はされるでしょうか
部分点はあるでしょうか
○の数だけ
点が高いのでなく
×の数だけ
無駄なのでもなく
見易い解答も要りません
ただあなたの字で
書ききってください
丁寧でも乱雑でも
それでも最後まで
力強く諦めずに
あなたの字で
埋め尽くしてください

2010/01/07 (Thu)

[106] 瞬き
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落ち行く雨は
線なのですか
粒なのですか
いずれにしても
落ちた後は
平面です

流れる星は
線なのですか
屑なのですか
いずれにしても
落ちることなく
燃え尽きます

線でも粒でも
屑でも灯でも
いずれにしても
降らない限り
輝かないのです

2010/02/28 (Sun)

[107] 一期一会
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ここにある言葉は
きっとすべて特別で
そしてすべてに意味がある
私はすべてを見れなくて
誰も私のすべてを知らない

今出会った瞬間は
間違いなく偶然で
これを見てくれた人
私が見たすべて
みんなありがとう

↑の詩も↓の詩も
きっと今だから出会えた
いつか
忘れてしまうかもしれない
いつまでも
忘れないかもしれない
それでも

今しか言えません
今しか言いません

みんなありがとう

2010/04/26 (Mon)

[108] もへじ
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僕の個性なんて
へのへのもへじから
濁点をとった程度の近似率で
見分けが付いたとしても
別にどうって事ないのです

間違い探しのような個性は
むしろ同じところ探しで
のをめにしてみたり、
じをひにしてみたり
顔に見えなくなったら
一度すべてをリセットしてみたり

試行錯誤を繰り返した後に
原型の正しさに気付くもの
整いきった形を
常識だとか正義にあてはめて
今日も街には
たくさんのへのへのもへじ

2010/09/28 (Tue)

[109] まま
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あるがままの私は
独りで生きるには
弱すぎて
誰かと生きるには
強すぎる

2010/10/01 (Fri)

[110] それにしても面倒なの
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詩人名で。

「タキシード詩者」

完全一致、


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詩人名で。

「タキシード」

部分一致

アクセスエラー
「指定された詩人は登録されておりません」

端折っちゃダメなんだね

大切なものは

ちゃんと最後まで。


たぶん私がずっと

あなたを覚えていられるように

そんな配慮なんだね。

2010/10/03 (Sun)

[111] そのあのそれ
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私の言葉をどう思いますか
統一感のない言葉
一貫性のない信念

昔書いたものは
とても頼りなかったり
とても危なっかしかったり
少し羨ましく思えたり
何となく胸がキュンとします
無性に目をそらしたくなったり
時々消したくもなります

しかしそれは茶化しつつも
確実にそこに居た私です
私はいつもそこにいますが
だけどその私は一つとして
同じではないのです

成長を続けているのか
弱体化しているのか
それすら定かではありません

私の言葉をどう想いますか
統一感のない言葉
一貫性のない信念
だけどそれはそのまま
全て私なのです

2010/10/03 (Sun)

[112] 無限題
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私のどこが好きかと
尋ねるあなたと

私は何者なのかと
悩める私は

何かこう、
どうしようもなく似ている

文字や態度や
その他諸々の有限なモノでは
表現できないほど

あなたは私にとって
どうしようもなくあなたで
私は私にとって
どうしようもなく私であると

2010/11/06 (Sat)

[113] 充電器
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“この端末専用の
充電器を用いてください”

エネルギーの塊のようで
本当はただの輸送機
それだけでは何もできない

与えられるものと
与えるべきものの
その間にある存在

満ち溢れてなくてもいい
力の源でなくても構わない
独りでは何もできないけれど

世界にあふれた元気の欠片を
僕という規格で
あなたに届ける
そんな充電器になりたい

2010/11/06 (Sat)
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