詩人:タキシード詩者 | [投票][編集] |
格好付けようとしてもさ
右と左の袖が
不釣り合いなんだよ
素直になれよ
なんて台詞はまだ
意味を使いこなせないや
大人なんだから、とか
勝手に一区切りしてる
子供なんだよ
感情は苛立つほど
素直なのにさ
表現するのがこの皮一枚
だから
しわくちゃになるぐらい
ほぐしてやりたいよ
せめて
誰にでもわかるような
笑顔をしてみたいよ
一度は味わったような
子供を目指してる
所詮は大人なのさ
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独り 布団の中
君に捧げたい言葉を
探す旅に出たんだけど
きっとバグだ
宝箱守ってるラスボスが
強すぎて。
やっとの想いで
トドメ刺したのに
箱の中身は空
何もなかった
やるせなさとか焦燥感
仲間にして帰ってきた。
まだまだ君のための言葉
探すためタンスの戸開けた
だけど何もなくて
どうしようもないから
埃を指でなぞって
一筆書のハートを描いたよ。
君への言葉
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タイトルのようで
あればよかった
ああでも言わなければ
誰も振り向いてくれない
その悲しみが
怖かった
どんな視線でもいいから
僕を認識してほしかった
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その瞬間は、別に
特別でなくて
何かが生まれたのでも
何かが消えたのでもなく
出会っちゃったんだ。
確率にしてみれば
壮大な桁数で
しかしそれは薄っぺらく
真実としては本当に
奇跡という言葉ですら
まだすくいきれないような。
君には名前があって
それは特別ではなくて
広いどこかに
既に散っているような
言の葉。
ありふれたと言うには
勿体なくて
勿体ないと言う割りには
消しゴムでも消せて
気にするべきは
部首でも画数でもないのに
小さなハネに怯えている
たった一つのもの
なんて
見分けが付かなくて
自分もそうだ
なんて
ちょっと照れ臭くて
明日でも
昨日でもなく
今日のその
目盛りにも
示されない一瞬が
名付けることもできない
君と僕の
特別なのです
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詩なんて言わばリスニングテスト
第一問
心の叫び声を聞いて
あなたの言葉に訳しなさい
そういう設問
聞こえた声を直訳したいのに
正しい言葉なんてないし
良い言葉が見つからなくて
辞書に載っているそれは
必ずしも私の言葉ではないから
どんなに正確に聞き取れたって
言葉選びに苦しんで
悩む間に色々欠けているの
欠けている物を
欠けている言葉で補うから
隙間だらけ
わかっているんだ
わかっているけれど
採点結果には大きくバツ
選んできた言葉を貫いて
駄作って言われた
この耳が悪いのか
問題が悪いのか
いずれにしても
私の心の欠片の欠片
私が駄目なんだね
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どうせ君の前じゃ何も言えないんだから
星空にプロポーズ
しぼりだした台詞並べ、少し強気な詩を
この眼差しが君に届けば良いのに
僕の光じゃ月は輝かない。
数ある星の中、赤いのをプレゼントしようとして
無理だと気付いた
「夜空を捧げる」なんてありふれた言葉。
誰にでも出来る事はしたくなくて
必死に悩んでいたら
君に送るはずの景色を
一人だけで一晩堪能して
正直飽きて何かどうでも良くなった。
この想いを伝えたら喜んでくれるのかな?
なんて自惚れてみて…
結局行き場に困ったヒトカケラ
今日も夜空に彷徨うよ…。
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皮を剥いで肉を削ぎ
骨を砕いたその内側に
本当の自分は
居るのだろうか。
向い合いたい物ばかり
在るわけないよと知っていて
向い合えない物なのに
絶対在るよと言っていて
向い合いたいはずだから
在ってほしいと願ってる。
繭で包まれていて
繭の中でしかいられなくて
繭と同化しそうな
繭の中身。
一本一本紐解いて
小さくなったその中に
本当の自分は
要るのだろうか。
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今日は貴方に電話をしました。
私は貴方の態度に腹を立てて、随分ひどい事を言ってしまったのかも知れません。
でも。
顔の見えない電話だけど。
貴方が私の気持ちを分かってくれない事だけはハッキリ伝わってきて切なくなった。
友達だと思ってたのにな…