詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
手を合わせて
目を閉じて
願う
たとえ
叶わないとわかっていても
願い続ける
「もしかしたら」
そう想っていたいから
無理だと知っていても
届かない願いもあるとしても
祈り続けたい
《もう一度あの人に会わせてください》
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
周りの人は
みんな言う
「大変だねぇ…」
「可哀想に…」
「がんばってね!」
そんな言葉
いらない
そんな気持ち
欲しくない
同情なんか
望んでない
同調なんて
されたくない
ただ
だだ私が欲しいものは
頭を撫でてくれる
優しい手
日だまりのような
あたたかい笑顔
それだけ
ただそれだけなの
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
ふぅ…。
ため息をついた
疲れると
すぐにため息
ふぅ…。
ふぅ…。
ふぅ…。
「そんなにため息ばかりついてると幸せが逃げちゃうよ?」
誰かがそう言ってた
でも
ため息をついた後は
大きく息をする
新しい空気を吸う
それはまるで
嫌な気持ちを吐き出して
新しい気持ちを吸い込んでいるよう
ため息は
「幸せ」を逃がすものじゃなくて
新しい「幸せ」を受け取る
準備なのかもしれない
そう思うと
ため息だって悪くない
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
私の心の中には
深い深い闇がある
真っ暗な闇はまるで迷路のように
一度入るとなかなか抜けだせない
焦れば焦るほど
闇に吸い込まれる
見えない糸にひっかかったみたいに
動けなくなってしまう
だけど
どんなに闇が広くたって
どんなに糸にひっかかっても
「入口」があるように
「出口」も必ずある
だから
信じて行きたい
信じて歩いて行きたい
たとえ遠くても
たとえ辛くても
一歩づつ
一歩づつ
前に進んで行きたい
光が差し込む
「出口」へ向かって
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
私の手は小さくて
どんなに拡げても
ちっとも大きくならない
たとえ
たくさんのモノを
掴んだとしても
小さな私の手には
少しも残すことが出来ないの
ぽろぽろ
ポロポロ
隙間から零れてしまう
掌に残ったモノは
たった少し
でも
力の無い
弱い私は
それすらも落としてしまって
そのことに
気がつく頃には
私の小さな手の中には
何も残っていない
空っぽだった
あれだけ
たくさんのモノを
掴んだはずなのに
あれだけ
たくさんのモノを
得たはずだったのに
開いた掌には
何も残っていない
水を掴んだように
何も・・・
それでも
私は手を拡げる
たとえ
何も残らなくても
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
どうして?
どうして虐待するの?
痛いんだよ
辛いんだよ
でもそれより
悲しいよ
そこまで追い込んでしまったことが
悲しいよ
いつも笑って欲しいだけなのに
優しくして欲しいだけなのに
いつからそうなっちゃったの?
何が原因だったの?
あたしが悪い子だから怒るの?
あたしがダメな子だから叩くの?
それなら
あたしがんばるから
良い子になるから
だから
殴らないで
蹴らないで
怒らないで
お願いだから
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
あなたの一生は
長いのかしら?
短いのかしら?
私はあなたの姿をこの季節にしか見ないから
その前のあなたは知らないの
一瞬一瞬を逃すまいと唄うあなた
いつも一生懸命で
だからこそ儚い
最期の唄は弱弱しくて
それでもなお
唄うことをやめない
<今生きています>
そう告げて
果てるあなたは
どんな気持ちで逝ってしまうの?
あなたのコトバは私にはわからないわ
それでも
あなたの唄は聞こえました
<今生きています>
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
高校生
世間で言うところの
「青春真っ盛り」
大人はみんな言う
あの頃が
一番楽しかった
未来にたくさんの希望が溢れていた
挫折なんてなかった
あの頃が
一番良かった
大人はみんな言う
「あの頃に戻りたい」
でも
本当に?
本当に「あの頃」が
一番楽しかったの?
一番良かったの?
私はいまが
「あの頃」
大人が戻りたい
「あの頃」
だけど
私は未来に希望なんて溢れてない
ただ毎日が過ぎていくばかり
自分が何をしたいのか
それさえもわからない
先が見えない
真っ暗なトンネルを
一人で歩いているように
不安ばかりが
押し寄せて
息をするのさえ
一苦労
大人はみんな言うけれど
本当にそうだったの?
あの頃が
一番楽しかったの?
あの頃が
一番良かったの?
ねぇ忘れないで?
「あの頃」だって
大変だったよ?
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
白い月は
何思う?
光の海で
何思う?
夜しか見せない
その面(おもて)
どこを見つめて
笑うのか?
白い月は
何望む?
漆黒の海で
何望む?
満ちて欠ける
その身体
一体何に
なりたいのか?
白い月は
何願う?
明るい海で
何願う?
己で動けぬ
その手足
何を得て
何を失ったのか?
白い月
お前は
何思い
何願い
何望む?
いつまで生き
どこで死ぬ?
お前の傍に
行けたなら
私の問いに
答えておくれ
詩人:ぴるぴる | [投票][編集] |
ふと
窓の外に目をやると
雨が降っていた
空には
真っ黒な雲が
一面を覆っていて
さっきまで
輝いていた太陽を
すっかり隠していた
まるで
闇に襲われたように
辺りが黒になった
「黒」は
何にも染まらない色
常に自分を保っていて
どんな色を混ぜても
けして変わらない
それが「黒」
たとえ
どんなに美しい色を混ぜたとしても
「黒」は
何も変わらない
全てを
吸収してしまう
特別な色
「黒」は
何の影響も受けずに
ずっと自分がある
だけどそれは
とても寂しいこと
どんなに近付こうとしても
すぐに吸収されてしまう
誰も
内側には入れない
一線を引かれ
いつも独り
たとえ
泣いていても
その泪さえ隠してしまい
誰も気がつかない
「黒」は
とても強い色
そして
「黒」は
とてもとても
悲しい色