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ぴるぴるの部屋


[60] 欲しかったモノ
詩人:ぴるぴる [投票][得票][編集]

欲しかったモノがあった
ずっとずっと
もう記憶の底に埋まってしまうくらい昔から
欲しかったモノがあった

それは
時を隔てるごとに大きくなり
時を隔てるごとに強くなった

だけど
それを得ることが
どういうことなのかわからなかった私は
「欲しい」と想った分だけ
自分の手の中から落ちていく
自分が得ていたモノを
無くしていることがわからなかった
これまで造りあげてきたモノが
音を立てて壊れていくことに
気がつけなかった


欲しかったモノがある
ずっとずっと
欲しかったモノ
しかしそれは
自分が得ていたモノを
失うほどに
本当に欲しいモノだったのだろうか?
そこまでして手に入れたとして
それで私は満足できたのだろうか?

2006/12/29 (Fri)

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