ホーム > 詩人の部屋 > 猫の影の部屋 > かおり。

猫の影の部屋


[477] かおり。
詩人:猫の影 [投票][編集]

移り気な心が思い出したように言った

忘れたつもりだった

忘れたつもりだった



虚偽が真実になることなんて、人の死ぐらいありふれたことさ、どうということはない

今はもう、

忘れてしまった

忘れてしまった




時がなにもかもを洗いざらい洗い流したから、どうというわけでもない

ただすこし、香りがしただけ

そう、それだけのこと






それだけのことさ

忘れてしまった

忘れてしまった

2010/01/04 (Mon)

前頁] [猫の影の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -