ホーム > 詩人の部屋 > 猫の影の部屋 > 余る。

猫の影の部屋


[493] 余る。
詩人:猫の影 [投票][編集]

手に余る女だった
天を仰いだもんだった

こうやって歳ってとるもんなのか
あおった酒は胃を焼いた

願うことはいつも手じゃ余る
分かり合えないことも まぁある
そんなもんなのか
と呟いてみた


身に余る女だった
判を押したようだったんだ

そうやって腰ってふるもんなのか
落とした涙が肌を焼いた

想うことはいつも身に余る
届かないことも、まぁある
こんなもんなのか
と呟いてみた


幸福は身に余る
不幸なことも、まぁある
手に余るほど

願うことはいつも手じゃ余る
分かり合えないことも まぁある
そんなもんなのか
と呟いてみた

2010/06/05 (Sat)

前頁] [猫の影の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -