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猫の影の部屋


[515] 冬の記憶。
詩人:猫の影 [投票][得票][編集]

肩をすくめ 自転車を漕いだ

いろいろなものが 肌を突いた



なくしてしまったものは

見つからないまま

手に入れたはずのものも

見当たらないんだ


人は年を経ると大人になるという

うまくいかないこともあるもんだと

俯いて笑った



しまっていたセーターを出す

余計なものまで零れ落ちた



忘れていたはずのことを

思い出してしまって

覚えていたはずが

引き出せなくなった



人は年を経ると忘れるという

うまくいかないこともあるもんだと

空を見て笑った




人は年を経ると笑えるという

うまいことをいうもんだと

君を見て笑った

2010/12/09 (Thu)

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