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猫の影の部屋


[530] 隣で貴方は。
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甘いスコッチが
舌の上で薫りだけ残して
去って行く

ピリリとアルコールが皮膚を焼いて
誤魔化すようにピーナッツ

ずっと好きだったみたいなんだ
貴方に言えればどんなにかいいだろう

ずっと好きだったんだ
言葉にできればどんなにか素敵だろう

隣で貴方は仕事の話



煙たいバーボンは
鼻腔の中をふわりとまわって
去って行く

胸を焦がすことも
貴方に触れることも
できないままにカラにする

ずっときっと好きだったの
言ったら全部おしまいになるよね

きっとずっと好きだったよ
だからこれからもずっと好きなまま

隣で貴方は女の話




ねえずっと好きだったよ

多分これからも好きみたいだよ

きっとずっと、

ずっときっと、



隣で貴方は笑ってる

2014/01/15 (Wed)

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