僕らは張り巡らされたいくつもの道にただ戸惑っているだけなにも感じないこの素肌には君が残した唯一のモノこの呼ぶ声に誰が気付いてくれるのかただ闇の中にさまよい続ける嘆き見えないガレキの下から君の笑い声『愛しているから』と囁く君それは真実なのか『離さないで』と僕に渡した手械なにも感じないこの躯には君が残した唯一の傷この何も無い地に誰が築いてくれるのかただ枯れた地に無意味に咲く華見えない闇の中の道ただ聞こえるのは君の笑い声
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