詩人:香奈 | [投票][編集] |
思い出だなんてモノに
したくないと
思った事がある
向けられた現実に
まだ頷けなくて
まだ大丈夫
まだ大丈夫
その言い聞かせは
いけなかったのかしら
一時間半の通学路
よく歩いた商店街
見慣れた窓から
除く景色
学校までの真っ直ぐな長い道
思いに吹けた階段横
はしゃいだりしたベランダ
放課後目指したコンビニ
皆でよく行ったカラオケ
辛いと思った事など
一つもなかった
初めて
幸せな時間を
過ごしてると素直に思えた
つなぎ止めたいモノ
思い出にしたくないモノ
絶対手放したくない
モノだったのに
そんな事が
簡単に捨てられないのは
いけない事なのかしら
時は残酷
何もしてなくても
過ぎていく
時計の針を
指で反対に回してみる
戻りたいという
幼い気持ちでいるのは
いけないのかな
ずっと前から知ってた
こうやって
望んでるあたしを
思ってたとうりだった
今じゃあの頃聞いてた
MDは聞けない
携帯に沢山撮った
動画も映像も
見にくい
ねぇ君は
あたしの気持ち
覗けるの?
しょうがないだなんていう
言葉で終わらせないで