詩人:香奈 | [投票][得票][編集] |
時間が止まって欲しい
そう強く願わずには
いられない日が
近付いて来た
それは『別れ』という事の
卒業式
別れを感じ
させないような
いつもどうりの
皆の明るさ
携帯取り出して
皆撮りあってたね
携帯の
データーボックスを
久しぶりに
最初から見たら
懐かしい僕らが
たくさんいた
でも本当は
この時の為に
撮ってたんだ
会えなくなる
この時の為
思い出なんかに
したくなかった
思い出として
残す為に
坂道にそって
転がる小石
風に乗ってどこかへ
飛ぶ葉っぱ
流れに沿って
道に沿って
転がりながら進んだ
飛び回って進んだ
僕らの道はもう
切り開かれているよ
だけど皆風に吹かれてバラバラさ
ねぇちょっとでいい
時間をくれよ
どうしたんだい
立ち止まって
こっちを向いてくれ
あ
もう
お別れなのかい
そうだね
仕方ないもんね
だけど
さよならとか
バイバイとか
言わないでおくれ
『またね』って言って
手を振ろう
また会える
また会おう
あの頃の僕等は
今でも同じさ
川の流れにゆられて
泳ぐ魚達
時計に急がされ
歩いて行く僕ら
流れに沿って
時に沿って
流されたりして進んだ
急ぎ足で進んだ
時間は待ってはくれない
僕らの足は止まらない
ホラ見えて来た
分かれ道
そうだね
ちょっと立ち止まって
振り返って
『またね』
って
手を振ろう