詩人:姫宮らら | [投票][編集] |
君の意見を全て尊重することはできない
君が死にたいって言っても
僕は君を無理にでも生かすよ
君が泣きたいって言っても
僕は君を笑わせようとするし
一人がいいって言ったって
僕はずっと君の傍にいるから
つまりは君のためじゃない
僕が君を愛するのは
全部僕のエゴなの
君のために君を護るわけじゃない
全部僕のためなんだ
だから君は
僕のために生きればいい
僕のために笑えばいい
僕のためにずっと傍にいろよ
死にたいなんて
泣きたいなんて
一人になりたいなんて
そんなの僕が存在する限り無理さ
ああ なんて僕は自分勝手なんだろうね
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触れたら
消えてしまいそうで
怖いの
触れたら
もう逢えないと知って
怖いの
触れたら
儚く散ってしまうから
怖いの
あなたに
逢いたくて
触れたくて
でも私
無力だった
臆病だった
抱き締めたい
あなたの体温ごと
抱き締めたい
あなたのこころまで
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あたしが
可愛くなりたいって思うのは
きみが好きだからよ
女の子ってみんなそうなの
好きなひとに
「可愛い」って言われたくて
そのためだけに
一生懸命になれるのよ
まるで魔法にかけられたみたいにね
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ぽとり、
椿の花が落ちた
ぼくの目の前で
もとの形を保ったまま
最期の時まで
美しく
凛として
儚く
それでいて強かに
咲き誇る笑顔のままで
彼女は散った
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濃紺の空
星が散りばめられて
ひやりと冷たい
澄んだ冬の空気が
ふと吐いたため息を
白く染めた
冷たい指先を
空に伸ばしてみるの
天高くに光る星に
届かない君を重ねて
頬を伝うのは
きっと見えない涙
からっぽのこころを
じわりと濡らしていくの
寂しい冬の夜には
空を見上げて
きっとなにかが
満たされるの