詩人:そほと | [投票][編集] |
骨焼き職人の帽子は高慢ちきだった
年季の入った鉄の箸は居丈高だった
無遠慮に母の骨を突付いたりひっくり返したり
焼け具合を確認するその表情はあからさまに語っていた
「 お骨は炎の芸術だ
こりゃ失敗だな
まあしかし
色は良く出た 」
カラフル脊髄背骨の内側
生前はガンなどいいですね
精神病などお勧めで
慢性病は通好み
公害病も二重丸
強い薬を飲むほどに残留成分増加して
お骨はカラフル芸術品
カラフル脊髄背骨の内側
マリンブルーにエメラルドグリーン
キャンディーレッドにチェリーレッド
母としては大好きなバイオレットが出たので
大満足に違いない
ガンと戦った甲斐も有ったろうし
成仏間違いなし
ただ 骨焼き職人は
たった45分で焼けてしまった事と
なおかつ焼け過ぎてボロボロになってしまった事に
いたくご不満の様子